頭の中のモヤモヤ


事実か夢か…

自分が幸せな気持ちでいられる方が…

事実を確かめる事はしなかった。

と言うか、しないことが自分にとって

今日1日を楽しく過ごせるか、次に彼に会えるまで、幸せな気持ちで過ごせるか

とても大事なことだった。

もうすぐ8時30分

朝食の時間やチェックアウトの時間が気になり始めた。

いつもは見ることの出来ないワイドショーを見ながら、化粧を始めた。

普段からあまり化粧っ気のない私だけど、少しでもキレイに見られる女でいたい。
だからこそ、いつもよりは化粧をしてみた。

濃くなく出来るだけ、ナチュラルメイク。

時間にして7分

普段は2分メイクだから、3倍の時間をかけた。

気合いは充分なのに。

情けないほどの意気地なしな私


メイクが終わってちょっとすると、お風呂からあがってきた彼が、

『ここってひげ剃りがないんだよなぁ…』

『あるしっ!』

『どこにぃ?』

『ここ!』

部屋にある洗面台に置いてあった。

『あっホントだぁ』

と言い、洗面台で髭を剃りながら

『これ終わったら、朝ご飯食べにいこう!』

『うん』

これで小さな不安1つ解決!

食事処には、私たちだけだった。

私たちは
ラストの迷惑な客だったに違いない。


食事の後に喫茶室にて、モーニングコーヒーを飲み、スポーツ新聞を読む彼の隣で、飾ってある観葉植物や、いろんな名所のパンフレットを見ていた。

男の人って、何にも考えていない風に見せかけて、案外プランを考えている事が多い。


スポーツ新聞を読み終えた彼が、そのパンフレットを見始めた。

どこ連れて行ってくれるんだろう?

そのプランを邪魔しないように、帰る方向とは逆のパンフレットを見ながら

『ここも良いよね!』

計算しながら喋るわたし。
ズルい女だ
朝風呂

温泉旅行の醍醐味。

と、言うわけにもいかず…

あの夢?は、夢なのか?現実なのか?

確かに寝ていた。

でも…

睡眠学習?

もやもやは消えない。


熱いお風呂に入りながら、ずっとその事だけを考えていた。

『少し頭冷やそう!』

そう思いお風呂から出て、冷たい水を頭からシャワーで掛けた。

これっていつもの温冷浴じゃん。
そう言えばこれって自律神経のなんたらに効くって書いてあったよなぁ…

朝から温冷浴かぁ!
豪華じゃん!

案外悩んでいる風で切り替えは早い私。

露天風呂の後、水シャワー

室内の風呂の後、水シャワー

何度か繰り返した所で、小さな子供の声が聞こえたので、やっとお風呂から出る気持ちになった。

温冷浴の後は汗がすごい。

その汗が引く頃にお風呂を後にした。

部屋に戻るとまだ彼は寝ていた。


部屋が暑い


汗ばんでいる体を冷やすためと、彼を揺すって起こす事なく起こせる作戦。

エアコンの風向きと温度を下げた。


『寒いよ』

20分位すぎた頃彼は目覚めた。

『寒い?暑いかなって思って温度下げたのに』

私って悪魔。

『寒いよ。あ~風邪引いた。』

『大丈夫だよ!』
なんて言いながら、彼の背中にもたれ掛かった。
『少し暖かくなった?』
『まだダメ。あとちょっとだけ寝てていい?その間にお風呂入ってくれば!』

『えっ!もう入ってきちゃったよ』

『もう入ったの?早いなぁ…低血圧なのによく起きられたねぇ』

『うん』
って、あんな夢か現実か判らない事が私の中で起きていたら寝ていられっこないでしょ!

って事は

夢だったのかなぁ…

それとも…
判っていて言ってるの?
まっ
いっかぁ。
今日はこれから!
楽しまないと。

『あ~目が覚めてきた!お風呂入ってくるね』

『うん!』

そして彼はお風呂に向かった。
笑い疲れた訳じゃない。

すごく眠くなった。

『私寝るね』

『俺寝ちゃったからまだ寝ないよ』

『うん。おやすみ』

『あぁおやすみ』


眠っていた。

2時間位寝た頃だっただろうか?

部屋の明かりとテレビの音に目が覚めた。

えっ?まだ起きてるの?
ってか、私本当に寝ちゃった…


横を見ると


熟睡

爆睡?

うちの子供達と同じだ。

大の字に近い寝方で、明らかに熟睡中


テレビを消し、電気はトイレへ行くことを考えて玄関脇にあるトイレなので玄関の電気を点け部屋は消した。

寝るか。

と右側を見たら、彼の手が布団から出ていた。


こんなアピールしか出来ない私。

その出ていた手に触れた。
繋ぐか迷った。

だけど
触れていることしか

デキナカッタ

彼の気持ちが解らないまま繋ぐ事が

デキナカッタ。


ウトウトと眠りについた頃彼は目を覚まし、トイレに向かった。

寝た振り
目が動かないように努力しながら…


トイレから戻った彼は、私の手が布団から出ているのに気付いてなのか、彼が手を繋いできた。


ギュッと握られた手。

心音が聞こえてしまう位ドキドキしていた。

何を期待するわけではなく、手を握ってきたその行為が…

それだけで嬉しかった。
そして2人は優しい眠りについた。

が、また2時間後位にトイレに目が覚めた彼

繋いだ手は既に離れていた。
寝ちゃったら、寝返りを打ったら離れるのは当たり前で

トイレに起きる度に私は目を覚ました。
が
敢えて寝ている振り。


するとまた、手を握ってくる彼。

何度も起こされて決して心地よい眠りではないが、この手の温もりがたまらなく心地よかった。

3度目のトイレタイム。
戻った彼
また手を握ってきた

までは覚えてる。


が、しっかり寝ていた私

夢なのか、現実なのか
定かではないが


…今日はシナイよ、だって初めて行った2人での旅行の時に言っていたよね。旅行の時はシナイって。だから約束守るよ…

彼が寝ている私の耳元で囁いたのか、私が夢を見たのか、今でも解らないまま


だから手繋いで寝たんだね。

と思いながら、目を開ける勇気もなく。

ウトウトしながら、朝が来るのを待った。


そろそろ6時。

蝉が鳴き始め目が覚めた。

あれは

ユメダッタノ?
カレのササヤキ?

そんなモヤモヤとした気持ちを抑えようと、朝風呂へむかった。