ニュースにあるように

この先、蜂刺され(死亡事故)の確率が上がる季節です。

ニュースの事故とは別ですが、

コメント欄に実際アナフィラキシーショックが起こった際の

経過を書いてらっしゃる方がいます。

非常に参考になるので読んでください。リアルです。

 

緑地管理の仕事をしていると、どうしても避ける事の出来ない

蜂刺されによる事故ですが、全く対策のできない物でもありません。

 

経営者側であるなら、蜂刺されの可能性のある現場はなるべく

請けないというのも対策の一つです。

工期に制限がないなら時期をずらしてもらうとか。

年間管理にして、蜂が活発になる前に一度

草刈り、伐採をして見通しを良くさせておくとか。

 

作業員ならば、一度現場を一回りするひと手間で

ハチの巣を早期発見できることもあります。

経営者や先輩が、そのひと手間を認めてくれれば、ですが。

作業効率重視の現場ではなかなかできないかもしれませんが、

死亡事故が起きたら作業効率どころではないですから。

 

ラジコン草刈り機を導入するのも「かなり」効果があります。

ハチの巣をつぶしても、攻撃対象はラジコン草刈り機になります。

数m離れたオペレーターにはゆっくりと逃げる余裕があります。

 

キャビン付きのトラクター草刈り機やバックホウ草刈り機も100%蜂の襲撃から

防御可能です。

 

あくまで「事業者」としての対策となりますが、

それこそ私は安全こそが価値、仕事、だと思っていますので

費用対効果として決して悪いものではないです。

 

データとしてここに置いておきます。

私は草刈、伐採事業者としてオールシーズン現場に出ておりますが

事業開始から今まで、従業員が現場で蜂に刺されたことはありません。

緑地管理業としては異例だと思います。

この事から、従業員の安全を守るには作業員のスキルよりも

経営者の経営スキルによる所が大きいと考えます。

蜂刺されによる事故が多い業者は、

蜂刺されには「気をつけろ」で対策が終わっているのではないでしょうか。

もしくはこの仕事をしているなら蜂刺されは「当たり前だ」とか。

気を付けるや諦めは安全対策ではありません、

必ずまたどこかで同じ事故を繰り返します。

 

安全に関わるコストが、経営で回収される

という事を常々実感しておりますので、

どうか緑地管理業の経営者様は

流行りのコストダウンではなく、

コストをかけて従業員を守り、より事業を強固なものに育て上げる

という逆張り思考をもって、

安全という価値と共に経営を安定させていく事を

強くおすすめいたします。

従業員の為にも、会社の為にも。

もちろんお客様の為にも、です。

 

ちなみに、林業の下刈り作業において従業員を蜂から守る方法はまったく思いつきません。

それこそ「気をつけろ」しか方法がない。

日本の山で草刈りの機械化は難しいし、本当に大変な仕事です。

近くの消防、医療機関からドローンで事故現場へエピペンを届けるシステムとか

そのくらいしか思いつかない。

いざエピペンを導入しようと思っても、かなり敷居が高いんです。

医者に頼めば簡単に出るってもんでもない。

林業は安全対策と同時に

事故後の対応システムを新しく構築、バージョンアップ

していく必要があるかもしれません。