まずは260mmSTIHL薄刃軽量2枚刃の特性から。

 

JMXAさん

動画お借りいたします。

 

低速二枚刃刈りのお手本だと思います。

往復刈りが可能で、適度に粉砕され、

刈草の山ができることなく集草不要。

さらにバッテリー式のメリットとして

静音作業、低速長時間運用、長期保管時の始動不良からの解放。

使った分だけ充電。ガソリンが余らない。

特にこの2枚刃は電動機の低速使用との相性が良く、今までの2枚刃とは

素材も考え方も使い方も違うと思います。

2枚刃=高速回転で使用、怖い、危ない という時代ではなくなっています。

(もちろん飛散が多く、危険な特殊刃という事には変わりありませんが、

2枚刃を低速で使うという所が今までと全く違います)

カタログデータはないのですが、割れてしまうような硬度の高い鉄ではありません。

コンクリートに擦っても当てても欠けるような破損は皆無です。曲がりも一切ありません。

(低速限定で使っているからかもしれません。ですが低速で使えるという事こそメリットなのです)

エンジン機の高速パワーでぶん回すというよりも、

バッテリー機の低速トルクで、減らないナイロンコード的な用途で使うのが

良いです。

ナイロンコードのような粉砕系であるのにかかわらず

バッテリーの持ちが非常に良いのが特徴です。

刈幅が260mmあるので、サイズ感覚は255mmのチップソーに近いです。

耐久性が高く、私の場合は2年たっても現役で使っています。

切るというよりも、叩き砕くというような刃物です。

 

私の場合メインはラジコン草刈り機なので、

機械で刈れなかった場所を刈払機で刈ります。

JMXAさんの動画を見ていただければわかりますが

業務用バッテリー機は低速で十分「仕事」になりますね。

 

草刈りで稼ぐためには、単発の現場よりも

年間管理がおすすめです。

というよりも必須ではないでしょうか。

 

物事は得てして単純なもので、

多くの人が出来ない事

多くの人が対応できない面積

多くの人がためらう設備投資

この位をかけ合わせれば、

人並外れた技術、才能が無くても

草刈り仕事は継続していただけます。

 

あとプラスで自分が心掛けているのは

草を刈るのが目的ではなく、

目的のために草を刈る。ということ。

 

目的があって草を刈るという事は、

業者がころころ変わっては非常に効率が悪い、

そもそもの目的を達成できない。という自社メリットに繋がります。

草を刈るために私達がいるのではなく、

目的を達成するために私達がいるというスタンス。

 

道具の一つ一つにそれぞれ選択した意味、理由があるのですが、

同じ草刈り業者だからと言って

全てが同じ正解になるとは限りません。

目的があって初めて道具の選択があります。

 

また、このブログでは道具を参考にするというよりも、

ぜひ思考を参考にしていただきたいです。

 

いま日本で、儲からない、利益が出ない、やれ廃業だ

やれ倒産などと騒がれていますが、

日本の農業はもう何十年も前から「そういう状態だった」って

皆さん知っていましたか。

農作物を作るには草刈りが絶対に必要なのに、

夏の重労働である草刈が「コスト」として計上されていない現状。

1円でも安く買いたがる消費者は、

結果的に農作物に草刈代が上乗せされることを許さない。

 

高いから買わないではなく、

適正価格で農作物を購入するために

自分はどう行動するのか。で、あっていただきたいものです。

 

今の日本のように、安さが目的になると

労働対価の考え方に歪が生まれてしまいます。

他人の利益は認めないのに、自分の利益(収入)は

増やしたい?

こんな人は遅かれ早かれ、自分と同じ思考の他人に

自分と同じことをされて終わるでしょう。

いや、終わればまだいいのです

気付きがあるから。

最悪は終わったことに気が付かず負のルーティンの中で

他人の思考(自分の思考でもある)に飼殺される事。

 

今日本人に必要なのは、事業者側のコストダウンではなく、

消費者が事業者のコストと利益を正しく理解し、認める事であると

私は考えています。

コストアップを容認できる社会は、自らのコストが認められる社会へと

繋がっていく事でしょう。

 

次に利益を認める、なのですが、これはコストアップを認めること以上に難しい。

話すと長くなるので割愛しますが、これが事業経営で一番大事なポイントです。

 

アドバイスとして一言だけ。

「価値観の合わない消費者とは距離を置く」

これがすべてだと思います。

無駄な時間と体力を使わなくてすみますし、

経営に集中できます。

私はこれで事業を軌道に乗せる事ができました。

 

ここからやっと機材の話がでてきます。

「利益」が無いと自分の思考は伝えられないので、

長々と話をさせていただきました。

 

事業には投資脳が必要です。

例えばマキタのバッテリー機械は高いから買わない、ではなく

マキタのバッテリー機械はいくら稼げるのか?という考え方。

 

実はマキタのバッテリー式機械は、事業の利益調整に使えます。

ほぼ10万円以下なので、減価償却の必要なく、

大量に買えば事業年度内で落とせる数百万円の経費にすることが可能。

私の場合は前年度の決算時に、100万円分の40Vmaxバッテリーを新調しました。

 

4月決算なのですが、もうすでに

今年度の事業で前年度購入分のバッテリー代は回収できています。

 

マキタのバッテリーシステムが、経営を良くしている好例だと思います。

節税効果、作業効率向上からの収益増効果、特化事業による業務受注効果、

ガソリン代の節約効果、リセール効果、

マキタへの投資効果(より稼ぐ良い道具が開発される)

ちなみに、2~3年使用した40Vmaxバッテリーをすべて売却しましたが

おおよそ新品時の1/4程の価格でした。

 

私の場合は2年位でマキタの40Vmaxバッテリーを

新調、売却するのが具合よさそうです。

 

今回購入したバッテリーの中にBL4040Fがありますが、

とても相性の良い草刈機があるので紹介します。

 

 

 

 

 

これに、先ほど紹介した

STIHLの薄型2枚刃 260mmを装着し

BL4040Fの

低速モード握りっぱなしにすると、

ちょうど良い業務用の軽量仕上げ機になります。

 

ちなみに私の言う仕上げとは、土壌の地肌が見えるほど

低刈りをすることではありません。

私の現場では「短くても」5cm。

高刈りしないと「怒られる」ような現場となっています。

仕上げとは刈高を均一にし草をチップ化することです。

 

忙しい現場では、刃の交換の時間ももったいないので

このセットアップで軽トラに放り込んでおけば、

サッと使えるし邪魔にならないし

仕事のクオリティを一段上げる事が可能となります。

細かい場所に突っ込んでいくのも得意です。

 

ちなみに、マキタのエンジン機換算は

草刈りを生業にしている人にとって、ほぼ参考になりません。

23mLエンジンクラスとなっていますが、

23mLエンジンの刈払い機では

薄刃の2枚刃を低速回転で使用することは不可能です。

エンジンで不可能な事を可能にするのがバッテリー式のメリットなので

いつまでもエンジン換算でパワーを表記するのは、

ユーザーが混乱しかねない。

低速トルクをもっとカタログで謳った方が良いです。

 

パワーでバリバリ草を刈っていくスタイルの人には

エンジン機を適時「併用」してもらうのが

業界の常識となって行くべきであり、

エンジン機で出来ない事にスポットを当てて

開発していくのがこれからのプロ用バッテリー草刈機であると

私は考えます。

逆に小規模農家やアマチュア向けの刈払機は

バッテリー式草刈り機への移行が進んでいくと思われますが、

別にマキタでなくても、というユーザーも多いので

経営のかじ取りは難しい所だと思います。

 

プロラインは、販売価格、利益率を高めにとって在庫を抱えない小ロット生産が正解

という所でしょうか。

我々はマキタの機械で機械の価格以上の稼ぎを生み出せるので。

 

エコーの50V草刈り機シリーズは、ハードとして完成されていますが

バッテリーの防滴構造無しという所だけが不安になります。

この梅雨時期はいつ雨が降るかわからないので、

マキタの40Vmaxシリーズを現場に出す機会が増えます。

 

ですので防滴構造の40Vmaxシリーズはこれだけでもかなりの強みになっています。

 

STIHL GrassCut 260mm Blade

の品番です

 4001 713 3812