真面目気質な日本人のやっている飲食業、

特にビジネスとして割り切れる企業ではなく、

個人でやっているようなおいしいお店、

本当にこの日本から消え去りかねないですよ。

 

消費者に危機感が無さすぎです。

 

農業だってそう。

もう地元に農業だけで食えてる農家なんてほとんどないですよ。

安い野菜に群がる消費者は、

農家の農業収入なんて知ったこっちゃないという考えなのでしょう。

儲からない農業を誰が跡を継ごう、継がせようなんて考えるのか。

畑は住宅地になり、

住宅に囲まれた農地はさらに農業がやりづらくなる。

問題は、野菜を育てるという事以上に、

人を育てる土壌が無くなっているということ。

 

農業は自分の地域、感覚ではもうすでに壊滅的と言っても良いかもしれない。

この流れが飲食業にも必ずやってきます。

お客さんのことを真面目に考えてしまう経営者程

頑張っても頑張っても利益が出ない悪循環に襲われる時が来る。

 

この状況を打破するための政策として、

飲食の経費計上を原則認めるというのが、即効性があり合理的であると

私は考えます。

その理由として、今個人飲食業が行うべき経営戦略は

コストダウンではなく、値上げです。

ただし、ヤフコメで言う所の一般庶民の給与が上がっていない以上、

一般庶民から理解を得られることはなかなかないでしょう。

今のまま値上げしても、値上げについてこれる客層は限定的であると思います。

 

しかし、値上げについてこれる限定的な客層を紐解いてみると、

物事の価値感、思考、能力が一般的ではないという事に尽きる。

飲食店からすれば、100円でも値上がりしたら食えない、食いにいかない

という一般庶民に合わせて身銭を切って経営存続するよりも、

500円上がってもあなたの料理が食べたい、と言ってくれる客層、

ファンを獲得する事がこの先重要なのです。

 

店も客も料理単体の価格で考えるから、本筋が見えてこないんです。

私の場合は飲食店での支払いさえ、消費ではなく

投資だと思っています。

その理由として、心と体を満たしてくれる

唯一無二の料理が食べられなくなったら自分の損失でもあるということ。

(利益が出ないで廃業してしまうような価格設定では困る)

つまり料理にではなく、その経営の原資になるよう

対価をお支払いしているつもりでいるのです。

 

しかし、同時に経費にならない(しづらい)飲食代は

他の機械投資と比べて、積極的に行えていないというのが現状です。

 

世の中の経済を回すという意味では、機械投資も飲食業への投資も

変わらないんじゃね?

というのが自分の意見です。

 

自分の事業規模でも、飲食すべてが経費になるのなら

月30万くらいは枠を作れると思うのですが、

もっと大きな企業なら飲食経費枠で相当なお金が動く事でしょう。

年間360万の飲食経費って、捻出するのは決して簡単なものではありませんが、

世の中の経済を回すってのはこういう事なのだと思います。

 

今、大事なのは利益体質を維持している、個人、企業の

お金に働いてもらう事

であって、ない所から絞り出すタイミングではありません。

 

良い意味で計算高い人間を利用するのなら、飲食の経費計上原則認可は

かなり即効性の高い合理的な政策になるかと思われます。