って言いたくなるような、

自分でやったことのない

(トイレが使えなくなるような震災体験をしたことがない)

アイデアであふれるコメント欄。

 

無秩序なトイレの

地獄なような惨状を経験したかたであれば、

家屋が倒壊していない状況で

下水管がやられている場合、一番精神的に

安心ししてできるトイレ解決方法は、

既存のトイレにビニール袋をかぶせて

凝固剤で固め、専用袋にいれて

ゴミの回収が始まるまで一か所に保管する。というのが

一番だとわかると思います。

 

だから震災経験者は、非常用トイレセットを複数購入する

傾向にあるのです。

それは「経験したから」です。

 

ビニールに新聞紙のアイデアも、なるほどな

と思う方もいるかもしれません。

でもそれは「経験していないから」です。

 

私はこう考えます。

なんでも一度やってみなよ、と。

実際に被災しなくても、

家のブレーカーを落とせば停電状態を体験できるし、

水道メーターのバルブを閉じれば断水もできる。

 

想像してるのと、実際体験するのとは

全く違うんですよ。

私たちの仕事も常に命にかかわる仕事ですが、想像だけで

物事を考えません。絶対に。

現地で危険を体感して、初めてその対策の有効性が確認できるんです。

 

私はこの非常用トイレセットの有効性を実際に確認しています。

 

 

全くストレスを感じず、いつも通り用を足せました。

汚物も見えないので精神的にも良いですし

防臭袋に入れた後は嫌な臭いもしません。

これなら、ごみ収集が正常に戻るまで問題なく保管が出来ます。

 

かたや、アイデア派のビニール袋と新聞紙はどうでしょうか。

全く同じことをやっているようで

全く「システム」がちがうんですよ。

BOSシステムは

匂わないし見えないところまでが機能なんです。

 

自分の言っていることが理解できないようなら、一度

ビニール袋と新聞紙に「して」みたらいい。

おむつなども水分吸収には有効ですが、透明のビニール袋ではね、、、

 

今苦労されている被災者ならともかく、今この時に何の問題もなく優れた商品を

通信販売で購入できる私たちが備えもしないで、

 

ふむふむなるほど、ビニール袋と新聞紙か、あるある。なんて言っている現状が

他人事だからほっとけばよいのに、腹が立ってしょうがないのです。

 

経験から何を学び何を行動しているのか?

知識より行動(備え)なんですよ、防災は。

極限状態というのは想像以上ですからね。

想定、知識を簡単に超えてしまうんです。

 

流れないトイレが汚物であふれてしまう現象は、

一種のパニック症状が原因だと思います。

そのトイレが流れないと分かっていても、自分ではどうしたらよいかわからない。

自分の知識、常識を超えてしまうと、

パニック状態になってしまうんです。

 

穴を掘れば良いというのも、これは最後の手段です。

出来れば平時のうちに非常用トイレセットを

自分の家族×10日分くらいは用意しておきたいものです。

無ければ、

救援物資の

設置型の工事用トイレが間に合えばそれに。

救援物資の

携帯トイレが間に合えば、それに。

 

これでもダメなら穴を掘るようですが、

ルールがないとうかつに歩けなくなりますよ。

 

便と尿が混ざるといつまでたっても固まらないので

穴が大きければ大きいほど「沼地」状態になります。

穴が小さければ落とし穴だらけになるし、

素人が重機で掘るような大穴をかまわず掘ると、崩れたり

落ちたりする事故も考えられます。

トイレ用の穴掘りにもノウハウは必要です。

これは、最悪の状態を想定し

国がガイドラインを設けても良いかもしれません。

初動で動けるボランティア団体で穴掘りトイレの情報を共有してもいい。

しかし、出来るだけ自分の家族は

自分達で安全で清潔な非常用トイレ対策を考えておく事が望ましいです。

 

なぜ、

本当になぜ、これだけの地震大国なのに

皆備えない?