自分がそうだったからよくわかる。

自分の場合は、ゴールではなく

転落からのスタートですが。

(親父はゴールを経験している世代)

 

叩きのめされた時って、

前向きに考えれば

その先は上り坂でしかないんです。

 

今でこそ数百万円の機械装置を

嫁に内緒で買えるくらいの悪さもできますが、

たった10年前はそれが自分の年収ですよ。

当時、売り上げは年間1000万円を超える農家でしたが

ふたを開けてみれば、自分はおろか

従業員にも給料を払えない月ができるほど

経営状態は悪かったのです。

 

アルバイトで、日当1万円ももらえる仲間の話が

うらやましくてしかたなかったくらいでしたから。

 

色々あって、現在の緑地管理業界に参入しましたが

同じメンバーで年商で数倍、

利益率で数十倍上がりました。

繰り返しますが同じメンバーで、です。

 

この事からわかるように、今のこの日本の経済停滞は

日本人そのものがダメになったというよりも、

日本人の思考がダメになったというのが私の見解です。

私が自分の事業を救えたのは、考え方を変えたから。

そう、事業(金儲け)とは「考え方」ありきのものなのです。

 

努力や根性などの精神論者は異端扱いされ

毛嫌いされる世の風潮ですが、

努力や根性を押し付けるのならまだわかりますが、

自分が今ここで必要だと思った努力や根性を

時代に合わないからとシャットダウンさせるような風潮は

右え習え文化の日本人だからこそ好ましくありません。

みんな同じになってしまう。

 

私の場合、苦汁をなめるような挫折を経験したからこそ、目標がよりシャープに見えた。

終わったと感じた時が今思えばスタートだったのです。

時代に合っていないと言われようが、

今こうやって自分の思い通りに生きられるようになったのは、

失敗を経験して

そこから這い上がろうと、努力と根性を見せた結果だと

私自身は思っています。従業員にそれを強要したりはしませんが。

ついでに言うと、失敗から生まれたアイデアも非常に役に立ちました。

上記リンク記事の執筆者 

株式会社スパイスアップ・ジャパン代表取締役

豊田 圭一さんのおっしゃるように

考え方の方向を変えてアウェイで勝負するのは

私の経験から言っても勝ちにいくための法則だと思います。

だって、100から落ちたゼロと

ゼロから目指す100って

同じゼロ地点でも可能性とかやりがいとかいった意味では全く違いますからね。

 

世の中に努力や根性を伴わないチャレンジ精神なんてありますかね。

何かを成し遂げた方なら、必ずどこかで挫折を味わい、さらに勉強をして努力をして、

それでも嫌なことを経験し、歯を食いしばって前へ進み、

それでまた悩んで、迷って、選択して。やっと成功するも

出来る人ほどその苦労を顔に出さない。

 

それはたぶん人のため(人に見せるため)の努力や根性ではないから。

努力や根性はパフォーマンスではなく、

人間が新しいことにチャレンジする時、嫌でも生まれる感情、言葉、

結果的にいえば「力そのもの」なのではないでしょうか。

逆説的になりますが、

努力や根性をダサい、ダルい、不必要という教育を子供のころから仕込めば

チャレンジのできない大人の出来上がり。というわけです。

 

そしてそういった大人を扱う大人は、努力や根性はいらないけれど

チャレンジ(新しいこと)はしろと無茶なことをいう。

そりゃ精神崩壊ですよ。

そもそも壁を乗り越える仕組み、思考が備わっていないのですから。

 

ちなみに、自称一般庶民の方々は自分の収入の低さを

政治や企業の内部留保に責任転嫁する傾向にありますが、

少なくとも私の場合は、事業の業績アップに政治は全く関係しませんでした。

内部留保に関しましても、通常は社員を守るためのものであると思います。

むしろ会社に金を残さず、いつ辞めるかわからない社員にかまわずばらまいている

会社のほうが経営視点で考えると心配です。

 

そして一番重要なのは、会社が社員を選んだのではなく

社員自身がその会社を選んだという点です。

内部留保がいやなら、内部留保をせずに社員に気前よく売り上げを分けてくれる会社に入れば良いし

そんなのわかるわけないだろっていうなら

自分が経営者になって、すべてを把握すればいい。

 

私の場合、吹けば飛ぶような小規模事業体ですが

人を雇うという事は本当に大変なことなのです。

 

税理士に言われましたが、従業員には支払っている給料の3倍は働いてもらわないと、

ということでした。

2倍では多くの場合、資金繰りに苦労し倒産するそうです。

もちろんどの業種でも当てはまるというわけではないですが

私は参考にします。

 

例えば、従業員が月30万欲しいと考えたら

従業員が5人の小規模事業では、

月150万の人件費がかかります。

月300万の売り上げでは赤字。

月450万でうまく回りだす。

実際の経営と照らし合わせると

あながちいい加減なデータとは思わないですね。

 

300万円を20日で割ってみましょう。

5人に月給30万を支払う事業体で

1日15万円の売り上げだと経営が回らなくなります。

 

450万円ではどうでしょうか。

5人で1日約23万円。

 

うちの場合は、従業員が仕事を取ってきたことは一度もありません。

たったの一度もです。

仕事を取るという事は誰にでもできるわけではない事、

このように自分が一番よく理解しています。

従業員が給料を上げろと口で言うのは簡単ですが、

1日23万円の仕事をコンスタントに用意することの大変さを

知っている自分としては、

どこからその金出てくるの?とやっぱり思いますよね。

仕事、売上あっての給料ですから。

 

逆に、

23万円の仕事を3人でできて

10万円の仕事を残りの2人が並行して同日に終わらす。

となったり

5人で30万の仕事を

従業員がコンスタントにとれるようになってきたら

こちらから給料アップを提言しますよ。

まだまだここまでには達していませんがね。

 

肉体労働界では、いわゆる博打的な仕事は少ないので

こういった地味な計算となりますが、

頭やシステムで稼ぐ世界はこの限りではないでしょう。

もちろん利益率も関係してはきますが1人で年間3000万の売り上げをあげる従業員には、

給与として年間1000万円支払っても

例の1/3はキープできますからね。

あたりまえですが、給与の金額というのは

企業の利益率が大きく影響しています。

 

月給50万円を望む人がうちなんかに入ってきても

払いきれないですし、

売り上げがあっても利益率が低い業態は

同じように頭打ちは早いでしょうね。

 

つまり、給料が上がらない業界ってのは

入社する前から大体わかるのでは?ということです。

会社の業績以上に、無理して賃金を上げる企業なんかありません。

 

経営側の視点に立つと、

従業員の扱い方にもある程度法則が見えてきますよ。

 

ここまで言ってなんですが、

お金の大小=幸せの大小

というわけではありません。

生涯安定も人生戦略のうちだと思います。

永遠の安定事業なんてものもありません。

私もどかかでまた必ず躓きます。

ただ、お金って自分以外の人を幸せに出来るんですよ。

そういった意味では稼ぐことで世の中の役に立つという

「欲」を全うする方法の一つではあります。

 

自分のお金は元は誰かのお金だという事を理解すれば、

お金は貯めるものではなく

回すものだという

私の持論もなんとなく

わかっていただけるかと思います。

 

お金はただの紙切れや数字であって、

価値をわかりやすいように数値化、物質化したもので

実は非常に「あいまい」なものではないのかと自分は考えています。

本当の価値の交換とは現金のやり取りだけで終わる話ではないのです。

 

お金に換算できない価値が世の中には存在します。

情の行き来や情報もその一つ。

金にはなりませんが価値が巡り巡っているのが

自分にはわかります。

 

(注:記事内で使用した数字は適当な数字です)