軽トラック純正の解像感のない純正スピーカーで、
軽トラってこんなもんだろ?と妥協をしながら
ただ鳴っているだけの音楽を聴いている皆さん、軽トラで
音楽をもっと楽しんでみませんか。
純正スピーカーを変えるだけで軽トラの音楽視聴環境は大きく変わります。
ただし。
あくまで純正スピーカー比で、という前提なのと、
音質が非常に良くなってきている普通乗用車の
純正オーディオと比較するような意図、目的ではありません。
純正スピーカーからの交換作業は
youtube動画などを見れば、それほど難しい作業ではありません。
是非チャレンジしてみてください。
今回3機種視聴してみて、驚くほどメーカーの個性が出ていることが分かりました。
すべてにおいて万能なスピーカーはありませんでしたので、
自分が何を求めるのかによって選択してみてください。
国内メーカーのスピーカーは
良くも悪くもジャパニーズサウンドなので、今回選択しておりません。
(20年も前の記憶ですが)
初めに言っておくと、私自身の好みはコシのある音、芯のある音。
音のきれいさよりも音の厚みを重視します。
ライブやライブハウスの音が好きな方は音の嗜好は同じです。
是非参考にしてください。
デッキの出力はかなり重要です。
出力に余裕があると、音量を上げていっても
スピーカーから出る音が「うるさく感じられない」ようになります。
海外製のスピーカーは入力に余裕がありますので、
出来るだけ出力の大きなデッキを選択してください。
シンプル軽トラオーディオで一番大事なのは、デッキの機種選択です。
それでは特徴、デメリットなども含めて
各スピーカーを紹介していきます。
まずは、最近聴きこんでいた
AUDISON Prima APX4
ツィーターが出っ張っていないので
設置性は高いです。が
高音の出方は強め。
スピーカーに耳が近い軽トラでは高域を抑えてあげないと
音のバランスが保てません。
高域を下げて音量を上げていくと音圧を感じれるほどになりますが
「こもり感」がどうしても出てしまいます。
妥協できる点を見つけて調整していく感じです。
ポン付けでは低音出ませんが、イコライザで少し低域を持ち上げてあげると
トータルバランスがよくなります。
ボーカルが埋もれるので聞く音楽によっては、イコライザで持ち上げたり
引っ込めたりします。
3機種の中で一番イコライジングが必要なスピーカーでした。
バス、トレブル調整のみのデッキでは追い込み切れないかもしれません。
ただし調整後は素晴らしい鳴りで音楽を「聴かせて」くれます。
イコライジング必須ですが再生する音楽を選びません。
次に、ドイツの【HELIX】へリックス F4Xです。
初めに言っときます。
録音の良いジャズを聴くならこれ一択です。
本当に同じデッキで鳴らしてるのか?と思えるほど
音像が見えてきます。
ボーカルに生命が宿ります。言い過ぎか。
AUDISON Prima APX4と同様、イコライジングは必須ですが
AUDISON Prima APX4ほどクセ強ではありません。
ピアノやオーケストラとも相性が良いように感じられましたが、
断然ジャズボーカルです。
HIPIHOPもジャンルで言うとボーカル系という事も出来ると思うのですが
相性良かったです。
音にキレがあるので気持ちよくHIPHOPが楽しめると思います。
何度も言いますがイコライジングは必須です。
反対にバンドサウンドでは
AUDISON Prima APX4のような感動はありませんでした。
ツィーターが出っ張っているので
スピーカーカバーと干渉します。
閉まらなくはないと思いますが、気にする方は注意してください。
(まだ試してません)
最後に一番期待していた
KICKER KSC404です。
一番大きな特徴は、ポン付けで鳴った唯一のスピーカーです。
若干の調整で好みのところに持っていけます。
この程度の調整であれば、バス、トレブル調整のみのデッキでも
十分対応できると思います。
相変わらず出力が大きいに越したことはないですが、
機能的にはイコライジング機能未搭載デッキでも
買って失敗してしまうというようなスピーカではありません。
(ほかの2機種は危険)
国産メーカースピーカーからの乗り換えだと
高域に物足りなさを感じるかもしれません。
その代わり、純正スピーカーのパワーが何倍にもなったような
音が手に入ります。
もちろん重低音は出ませんが、低音もしっかりと描きます。
さらにこのスピーカーは設置方法、テクニックでまた音が変わる可能性があります。
特に低域の表現はチャレンジしがいがあると思います。
今回は全機種、スピーカーケーブルをオーディオ用に変更したのみで
スピーカーのねじは締めてさえいません。
つまりこれからどれも良くなる可能性しかない状態での
視聴レビューです。
このKICKER KSC404は唯一ノンイコライザーでいける
パワー系スピーカーですが、逆にいうとパワー感以外の特徴が薄いです。
どのジャンルの音を聞いてもパワー感はあるな、とは感じますが
他のスピーカーのように得意なジャンルがあるわけではありません。
唯一得意と言えば、圧縮音源、
例えばラジコの音楽専門チャンネル ラジオ日経第2等を
BGMのような音量で流し聞きする時には良い気がします。
他の2機種は音の解像感が高いために圧縮された音源の
ダメな部分を描き出してしまいます。
KICKER KSC404はどんな音量でも元気に鳴るので
音質(解像感)を気にしない時には最高の相棒となる事でしょう。
以上のレビューは、あくまで個人が感じたひとつの感想でしかありません。
今まで純正スピーカーで我慢してきた人は
KICKER KSC404に入れかえるだけでその効果を実感できるのでは
ないでしょうか。
ほとんどの人は
KICKER KSC404の音で軽トラオーディオを完結できると思います。
こだわり出してしまうときりがないので。
聴くジャンルがはっきりとしている方は、
やはりその音楽に特化した方が幸せになれます。
例えばKICKER KSC404で聴くジャズは
排気量の大きなアメ車で田舎の軽トラ道を毎日
走らなければならないような、コレジャナイ感。
走れなくはないけど、ね。
聴くジャンルを限定するのはデメリットでもあるけど、
車でもバイクでも市販車ではレースマシンにかなわないように
目的を絞るというのは、特別を手に入れるための一つ方法でもあるのです。
軽トラの車内で聴いているという事が信じられなくなる
音像定位を手に入れるなら
ドイツの【HELIX】へリックス F4X。
特別なスピーカーです。
最後に、結局一番初めに届いた(配送された)
AUDISON Prima APX4が自分の聴く音楽ジャンルには
ピッタリであったと。
タイトなベースラインの効いたバンドサウンド
アコースティックギターのヌケ
さらにイコライザの調整によって聴く音楽に合わせられる。
何もしない万能感がKICKER KSC404なら
AUDISON Prima APX4は
セッティングで追い込む万能感といったところでしょうか。
もちろんまだ完璧な設置、セッティングを行っていないですし、
スピーカーは「ならし」で化ける事もあるので
長期的に考えるとまだ答えなんて一つも出ていないという事になります。
更に奥の手も考えてあるので、
まずは第一インプレッションという事で
気楽に流し読みしておいてください。