今回マキタが新発売したバッテリースピーカー

MR203

 

 

は、

2台購入すると、音楽がステレオサウンドで楽しめるのが

最大の特徴です。

 

音質自体は、イコライザが追加されたくらいで

過去モデルと本質的には変わっていないので、

ステレオサウンドに興味がない方にとっては

あまり新型のメリットは少ないです。

 

ですが、

そのステレオサウンドが

中途半端な物だったらまだよかったのです。

あまりにも、MR203のコードレスステレオ音場発生装置としての

「楽しさ」が大きすぎて、

私は皆さんにこういうほかありません。

 

これはもう、乗り換えろ。

 

と。

 

経験上、オーディオに関して言うと

アンプに放り込む電圧が高いほうがコシのある音になります。

これは、いわゆる「音質」とは異なる考え方かもしれません。

確かに音は変わるのですが、

どうも一般ユーザーさんが考えている「音質」とは

かけ離れているような気がしますし。

きっと説明してもわかってもらえません。

イコライザーで調整するのが音の化粧だとしたら

アンプに放り込む電圧の変化は音の体力です。

体力があると音にもパワー感が出ます。

 

MRシリーズが、DC何ボルトでアンプが稼働しているのかわかりませんが

18Vバッテリーで運用するMR203の音質は、

まぎれもなく体力のある音です。

アンプ、スピーカーのカタログ出力では測れないものだと理解してください。

ちょっとしたオーディオ知識のある方であるほど

カタログスペックに惑わされてしまいます。

 

マキタの新バッテリーで

40V MAX DCオーディオなんて

本気で開発したら、結構面白いと思いますよ。

 

パワー感を楽しむためには、必要なセッティングがいくつかあるのですが

まず音源はできるだけ低圧縮の良い物を使う事。

MR203のコーデックはSBCですが、

それでも音源の良し悪しは音質にかなり影響します。

 

そしてプレイヤーの音量が最も重要です。

私の好みはプレイヤー最大音量。

(SONYのXperia1です)

実際に聴く音量はMR203側で調整します。

 

これはイコライザーでめちゃくちゃにいじる前に

設定してみてください。

プレイヤー最大音量で、ブーミーさを感じる場合

1割ほどプレイヤーの音量を落とすと落ち着きます。

 

イコライザーをいじるのはその後です。

(私はフラットで聴きます)

 

そして、今回のメイン記事となるのですが

せっかくステレオで楽しめるなら

映像用の音声としても楽しめたら?

と思いませんか。

 

結果から言うと、

テレビなどのヘッドフォン端子から出力した

ライン入力(AUX入力)の音声は

MR203でのステレオ出力ができません。

MR203 2台でのステレオモードに入れないのです。

 

これにはびっくりしました。

ライン入力のマスターと

もう一台の無線スレーブとの間に

コーデックによる遅延が影響するのではないか?

とは思っていましたが、

使用できない仕様だとは。

 

もう一つ。

では、スマートフォンなどの映像コンテンツを見るために

MR203を映像音声用のスピーカーとして使用できないか?

ということですが、

これまた結果から。

 

使用出来ますが、遅延は発生します。

ただし、全く使用出来ないかと言ったら

気にならない人には気にならないレベルという感じです。

私は昔ビデオクリップなどを制作していたこともあり

リップシンクに関してはコマ単位で気になる性分です。

 

明らかに映像に遅れて音声がやってくるという訳ではなく、

気になる人は違和感が出てしまうだろうという感じです。

 

私としては、MR203を

映像音声用スピーカーとして使用することは

お勧めいたしません。

 

ここまで可能性があるスピーカーシステムなのですから、

もう少しコストを掛けてでも

apt-X等の低レイテンシーコーデックを採用しても

良かったのではと思います。