朝ドラ『虎に翼』
妻梅子を見下すような言動を見せる、夫である弁護士徹男。
男優位の社会にチクチクする展開でしたが、
さかのぼること1万年前、縄文時代の日本はそうでもないような事実です。
よく知られた土偶。
そのほとんどは女性です。
男性はいません。
しいて言えば『棒』
現在でも地方には『精魂さま』などの名で祀る地域もあります。
新潟県魚沼市観光協会より
「しねり弁天地蔵祭り」
当時は女系家族で村落が形成され、出産・育児は集団でおこなわれました。
誰の子、というのではなく、みんなの子です。さらに言えば村の子は自分の子です。
男は外で狩猟や交易で遠くに出ます。
男女は一緒に住みません。
遥か時代が下って
源頼朝でさえ、当時は通い婚です。
天皇も通い婚です。
家柄・家格・身分が面倒な時代になると、違いを示すラベルが「男がだれか?」です。
縄文時代においては男は種です。狩猟で交易で神事でお祭りで交わったときに子が授かります。盆踊りは合コンです。
縄文時代から農耕は行われていました。もちろん畑作や稲作も。
縄文時代の遺跡からは木の実のほか、穀物も多数発見されています。
なかでも稲作が一般的になった弥生時代になると、穴倉に放り込まれ、武器で傷ついた人骨がしばしば発見されるようになります。
埴輪にも武器を身に着けた武人が登場します。
男性です。
男が女性を所有し、血縁を増やし、権力を広げる時代になります。
男・女どちらが優位か?
もともとどこの国が、民族がというよりは、それぞれの時代の社会集団の考え方によって決まるのでしょう。
男中心と言われる社会も、人類の長い歴史から見れば一時代の現象かもしれません。
結婚も社会集団が考案したシステムのひとつです。
『日本国憲法』の婚姻について作成したベアト さんの理想は、必ずしも普遍的なものではありません。