昨年、「空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律案」が閣議決定されてから、急にあちこちで解体される様子を目にします。
我が家のご近所でも、あちらこちらで解体です。
寄棟、欄間、5寸柱、土壁…手の込んだつくりです。
更地が増え、つい最近の様子さえ思い出せません。
昭和のおうちが姿を消し、軒なし住宅が林立します。屋根や窓の軒・ひさしがありません。
手の届く値段で、おまけに軒の出っ張りがない分、隣家とぎりぎりまで建築できるからだそうですが、窓ガラスはアクリルでたわんでいます。
大工さん・左官屋さん・屋根屋さんが手をかけて凝らした意匠は見当たりません。
工場で大量生産されたパーツを組み立てた家。
けれども、断熱性や遮音性、空調など結構いいらしいですね。
隙間風たっぷりの昭和のおうちとはけたちがいです。
手をかけた住宅でも、自分の子が相続するとは限らず、取り壊しも容易な一代限りの住宅で十分です。
田舎の街並みも、日々変わります。