老大国

 

中国、インド、ブラジル、インドネシア…

21世紀世界をリードするといわれる国々。

今日、日本社会は福祉国家として円熟期をむかえている。

日本の高度経済成長期、日本は社会主義ならぬ『会社主義社会』と言われた。

資本主義にしますとは憲法のどこにも書かれていない。

何をもって資本主義なのか、社会主義なのか明確ではない。

天皇がいるかいないかの違いである。

外圧により戦後再び日本社会の解体がなされ、

自由化、グローバル化、円からドルへ、多くの規制緩和がなされた。

その一方で、給付金・減税処置・補助金が充実し、

ステルス式にインフラ整備がなされた。

情報番組に出る、

ゲストコメンテイターなる人々の口にするのは

「国が…」「行政が…」

「税金で…」「補助金で…」

日本は世界類まれな、福祉国家であり、社会主義国家である。

しかし、

放漫経営による財政破綻は、

かつての江戸幕府やギリシャにも匹敵する。

国際競争力の低下は日本国民の生きる力の低下そのものだ。

皮肉なことに、

高度経済成長期のある新聞経済欄のコメントの表題は

「知的怠惰を許さない自助努力」

 

「日本人がみな公務員になったら国は亡びる」

「親方日の丸」からの脱却が叫ばれた国鉄民営化。

民間活力は遠い昔話である。

会津猪苗代湖畔にて