遠くシベリアから飛来する白鳥。

「新潟市・潟のデジタル博物館」より

図式化するとこんな感じです。

が、実際は、こんな風に目的地目指してまっしぐらに進むわけではありません。

白鳥は、海岸伝いに宿泊しながら、時間をかけて旅します。

海峡の2・30㎞は1・2時間で超えてしまいます。

天候を見ながら、食事し休み、時に野営します。

程よい事情があれば、そこで越冬します。

前年と同じ場所とは限りません。

ウイキペディアより

人類の移動もこれに似ています。

人類は移動してきた、といいます。

が、実際は、定住地が拡大したにすぎません。

以前の定住地がなくなれば、「移動」したように見えます。

倍速で見れば、「旅」したように見えます。

もちろん冒険家もいたでしょう。

荷物をしょって、一族で遠方を目指す一群もいたでしょう。

モンゴルやロシアの遠征は交通手段がうまれてからのことです。

基本は定住であり、世代を超えた定住域の拡大・変化です。

そのために、人類の「移動」は長い時間を要します。

日本列島のアイヌ民族の南下・ヤマトの北上も同様です。