日本油画の創造。

画材は、それがうまれた土地の風土に適しています。

湿潤な気候で育まれた、水墨画。

水性の膠で顔料を溶く日本画。

フランスで始まったフォービズムやシュールレアリスム運動が日本でも花開きます。

その中心地が東京池袋。

そこに芸術家たちが集い、社会や人間の不条理を問います。

芸術家村「池袋モンパルナス」。

(命名は岡本太郎の父、漫画家である岡本一平。)

1930年協会を経て独立美術の誕生です。

当初は「モンパルナス」と命名しようという意見もありましたが、現在の「独立」に。

なぜ?

美術用語らしからぬ命名。

「独立」

どこからの?何からの?

日本人による日本の風土・気質に合った日本油画の誕生は、西欧油彩画からの独立である、と。

芸術に美醜はありません。あるのは存在そのものです。

人間の本当の姿を追求する姿勢は、今日も変わりません。

シュールレアリスム運動は、絵画にとどまらず、演劇・文学・映画さらに戦後は、大衆小説や漫画、テレビにも広がります。

福沢一郎 1986年

『悪のボルテージが上昇するか21世紀』

 

世界大戦が続いた20世紀でしたが、

緊張緩和が進んで、やっと平和になったかと思いきや、

積み木がガラガラ崩れ落ちそうな21世紀ですね。