2000年、松下電器社長に就いた中村邦夫さんは「松下電器」の大改革を断行します。
当時、松下電器の社員ですら松下電器の仕組みが分からないといわれた大企業。
幸之助の立てた4事業部制を解体し、パナソニック・ナショナルなど複数あるブランド名を『パナソニック』に統一し、製品の製造・販売を一本化します。
その当時、戦前の軍部に例え「陸軍でも海軍でも戦車を開発し無駄が多かった」と揶揄したとか。
戦前の日本は誰が統治している国なのか曖昧模糊です。
天皇は一人称です。
東条英機の崇敬する『天皇』
その天皇の命により戦争を遂行したと断言。
が、彼の言う『天皇』とは裕仁ではありません。
『天皇』とは所詮かつがれるみこしの『神』
軍部が担げば『御神体』も代わります。
軍部が担ぐのは伏見宮博恭王。今でこそ聞いたこともないお人ですが、当時軍令部総長・海軍元帥です。イギリス式の『君臨すれども統治せず』など、議会制民主主義を理想とする裕仁などなんとも思いません。維新の元勲山縣有朋や西園寺公望も亡く、枢密院は形骸化します。
天皇と言えども、首のすげ替えは日本の歴史の日常茶飯事です。
昭和天皇さえ抗えません。
天皇のもとに独立した権限を持つ軍部。国会・内閣の管理を受けません。さらに、そのトップは天皇になりうる宮家です。
軍部は天皇の名のもとに権力を拡大していきます。
国の統治。
法のあやふやさが国家の命取りになります。
伏見宮博恭王
※戦後、昭和天皇はみずから、各宮家に皇籍離脱をお願いしました。
皇統と権力簒奪への反省からともいわれています。