昨日紹介した高橋由一作『山形市街図』。
大通り中央突き当りが、統一後の山形県庁です。
左手が博物館、画面には入りませんがその手前に済生館がありました。1873年に私立病院として開業し、1878年この建物が竣工されました。後に県立、市立と変遷します。
奇抜なデザインによる擬洋風建築として抜群の歴史的価値が認められ、山形城内の財務部官舎跡地に移転されました。
中央ホールには柱が全くなく、1階は16角形上層部は8角形となる『らせん構造』は日本古来の寺院建築多宝塔の技法が用いられています。ちなみに手前の回廊は14角形です。
1911年山形大火後臨時に市庁舎として使われたりしました。
戦時中は、米軍による空爆の標的になることを避けるために、最上部4階部分が撤去。戦後は回廊が3室のみ現存。改修により原型を失っていました。
1969年にようやく移転・復元が完了しました。
この40数年、展示物が全く同じなのもほほえましいですね。