教員は研究者の一員です。勤務場所を離れての仕事が認めれています。美術館で、博物館で、工場で、野外調査そして自宅でも。
長い夏休みは研究の時間です。
そこが魅力で薄給でも教員になる人もいました。特に美術教師は美術準備室で制作に励む、そんなシーンがよく描かれました。
しかし、人間はゆるい方に流されるものです。
職場の出勤簿に『自宅研修』のハンコを押してパチンコ三昧。
昼間からスーパーでお買い物。私的な旅行や自宅での庭仕事。
世間から批判の目。
自宅研修内容の報告・レポートが義務付けられ、さらに手続きが煩雑化し、ほぼできなくなりました。
休憩時間は通称「たばこ部屋」(当時)で、教員が時間の許す限りたむろっている。
話題はパチンコ・麻雀・車に飲み屋。
はては職員会議の根回し、人事の密談。
やがて校内禁煙。
教員の多忙化の別の背景。
非行が頻発する時代「放課後、親が帰るまで学校で拘束しろ」
組合活動が盛んな時代「教員を忙しくさせろ」
・・・
「働き方改革」が叫ばれる昨今、先日クローズアップ現代で「教員の多忙化」が取り上げれていました。
例に出されたその方は授業終了後。4時間も部活動でした。そもそも部活動をなくせばいいだけのこと。その時間、授業準備や生徒の記録簿づくりにあてたらより質の高い教育ができる。
ある中学校でわざわざ部活動時間を確保するために通常の学校生活を切り詰めている。
『違うんだなぁ』
何がしたくて教員になったんだろうと問いかけたくなる。
時間の感覚を失った教員の日常
クローズアップ現代より
