子どもは判断力が育っていないことがあります。混乱していると言ってもいいかもしれません。
自分が何をしたのか、なぜしたのか、うまく説明できない。
いつも叱られていると何をどう考えていいのか、何が正しいのか分からなくなることがあります。
学校では他の子たちとのかかわりでトラブルが起こります。
その時教師は「あいつだ。」と決めつけることがあります。
自分のクラスの生徒をかばうこともあります。自分に責任が来ないようにするためです。
教師は常に落としどころを決めています。いつも悪いことをする生徒、同僚との人間関係が影響することもあります。よく調べもしないで『犯人』を決めてしまいます。
ある学校で担任をした女子が、また生徒指導の先生につかまったことがありました。生徒は不安げにおどおどしています。
「私が悪いんだ?」
何がなんだかよくわからない風ですが、本人に事情を聴き、周りにいた子たちからも直接聞きました。よくよく調べてみると冤罪だと分かりました。私は生徒指導の教師に抗議しました。
いつも叱られている子は、自分のせいと思い込んでいることがあります。間違うこともあるかもしれませんが、すべてその子が原因ということはありません。教師の『落としどころ』に使われている場合があります。
卒業までの1年間、その子が原因で起きたトラブルは一度もなく、学級の係もしっかり行い、課題も欠かさず出しました。
子どもは、見られ方・扱われ方で意識が大きく左右されます。
大変な学校は「原因」があるものです。