キコキコ  キコキコ

 

日曜日

 

俺は愛車のスーパーカー自転車で

雨宮の家に向かっていた。

 

昭和の時代

友達の住所、電話番号は回覧されていて

同じクラスなら誰でもオープンに見れるように

なっていた。

 

電話機の前に個人情報が貼られていた。

 

他のクラスの電話番号や住所も

頼めば誰でも知ることができるので

学校関係者の個人情報は筒抜けだった。

 

担任の雨宮の住所も電話番号も

連絡網の中に書かれていた。

 

昨晩、俺はおもらしをしてしまった。

 

小学5年生の精神では耐えられないことが

起爆剤になったのか、下半身の気持ちの悪い

感覚で早朝、浅い眠りから目が覚めた。

 

真っ白なブリーフが黄色に染まっていた・・

さらに驚いたことに脱糞までしたようだ・・

 

ケツの周りがグニャグニャしていた。

 

脱糞など記憶にないので

赤ちゃん以来といったところか・・

 

母親にバレたら

大変なことになるので

 

トイレに入り

脱糞をトイレットペーパで削ぎ取り

色がつかなくなるまで擦ったが

 

白のブリーフは

黄色と茶系に変色していた。

 

しらばっくれて洗濯機に

放り込んでもよかったが

 

姉貴のブラジャーやパンティー

が入っていたので

止めることにした。

 

バレたら何をされるか

恐ろしかった。

 

しかたなく

臭いがするブリーフをビニール袋

に入れて、家から持ち出すことにした。

 

捨てることも考えたが

母親は俺のブリーフの枚数を知っているので

 

足らないことがわかると

騒ぎ出す可能性があった。

 

小学5年生の俺の

おもらしと脱糞を

家族の記憶に刻まれたくなかった。

 

今日は雨宮の家に行くつもりだったので

手土産として持っていくことにしよう。

 

SEXをした関係上

俺に嫁と言ってもいいだろう。

 

嫁が夫のウンコのついた

ブリーフを洗うことなど

当たり前だ。

 

キコキコ  キコキコ

 

「おーい!シンジ!どこいくんだ?」

 

途中、同じクラスのメリケンに出会った。

同じくスーパーカー自転車に乗っていた。

 

「あー・・・ ちょっとな・・買い物・・・」

 

予定外の遭遇にゴマカシきれなかった。

 

「お前は?」

 

メリケンはサンボの家に遊びに行くようだ。

 

後で行けたら行くことになった。

 

キコキコ  キコキコ

 

雨宮の家に着いた。

 

瓦屋根の木造2階建てだった。

 

コンクリートの壁と黒い金属の門

 

表札には「雨宮」とだけ

書かれていた。

 

ポストを見ると

3名の名前が書かれていた。

 

雨宮 誠一

雨宮 美佐江

雨宮 雪

 

字系列から

父親、母親、担任だろう。

 

確か雨宮は下の名前が雪だったような記憶がある。

 

今日、雨宮の家に来た大きな理由は

雨宮とのSEXでまだ得られていない

対価、5千円の回収だ。

 

口の中に出したSEXを5千円としたのは

雨宮だ。

 

まだ、雨宮の記憶が新しいうちに

回収する必要があった。

 

まずはヤンキー先輩で必要な10万から

確実な5千円を集めたかった。

 

自宅まで訪問されたら

払わずにはいられないだろう。

 

そんな計算があった。

 

ピンポーン・・・ピンポーン

 

チャイムを鳴らした。

 

木造の正面玄関が開いた。

 

「は~い なんでしょう?」

 

雨宮の母親のような

おばさんがでてきた。

 

玄関と門の外まで

2mぐらいの距離があった。

 

「あのー先生はいますか?」

 

「先生・・雪は近くまで買い物に出てるわよ」

 

「・・・そうですか」

 

手土産まで持っているし

家にはこのまま帰れなかった。

 

「雪の生徒さん?帰るまで中で待っとく?」

 

「すいません・・いいですか・・」

 

金属の門を開けて

雨宮の家に入った。

 

バタン

 

ガチャ