十字軍物語1 | 龍の毎週つまみ読み 書評

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一週一冊。ジャンルで多いのは、ビジネス、文芸、歴史、教養、社会、時々ミステリー。

読んだことのない本でも、"つまみ読み"した感じになります。

フレーズどんどん使ってください。

2か月ぶりの休日でした。

ストレスのせいか甘いものを体がほしがっています。


太りそうなので明日は運動しよう。


今日の一冊。

十字軍物語〈1〉/塩野 七生
¥2,625
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「神がそれを望んでおられる!」の言葉から始まった戦争。


現代のバレスチナ問題の原点ともいえる戦争を塩野さんが独特の切り口で語っていきます。


全4巻のうちの第1巻ということで、本書の内容は「第一回十字軍」いわゆる「騎士の十字軍」の結成、ビザンチン帝国皇帝との交渉、小アジア、シリアそしてイェルサレム解放と一気に話が進んで行きます。


第一回十字軍の主役は騎士。ヨーロッパ各地に所領をもっている騎士たちが、信仰心を頼りに最終的には十字軍国家を形成するに至ります。


戦争描写、政治的駆け引き、人物の心理と性格については、塩野さんらしい表現で描かれます。様々な資料から個々の騎士の性格まで描くことができるのは、職人技。


歴史の教科書に出てくる十字軍の記述は、単に無駄な戦争というイメージしか起こりませんが、本書を読むとそれが一変します。


ヨーロッパ側としては政治的な背景があったにせよ、一義的には信仰心をよりどころとしてことがなされています。一方、イスラム側は、宗教的な理由でなされた戦争ということに気がつかないまま、戦争をしているということがよくわかります。


第一回十字軍は苦難の末、イェルサレムを解放しそこに国家を樹立することに成功しますが、ここからさらに苦難の道が続いていることが予想されます。


戦争は政治の一手法とはいえ、最初のきっかけは信仰心であり、そのあとに領土欲も付いてくる。


人間の心の様子が戦争を通して浮き彫りになってきます。


龍.