アリストテレス入門 | 龍の毎週つまみ読み 書評

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一週一冊。ジャンルで多いのは、ビジネス、文芸、歴史、教養、社会、時々ミステリー。

読んだことのない本でも、"つまみ読み"した感じになります。

フレーズどんどん使ってください。

久し振りのなんにもない土曜日。

ボーと本を読んでいます。


夕方にはジムに行こうかな。


今日の一冊。

アリストテレス入門 (ちくま新書)/山口 義久
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アリストテレスの哲学書を読みたくなって、その予備段階として読んだ本。


ギリシャ哲学は、ソクラテス、プラトン、アリストテレスとつながっていると思っていたのですが、思想的にはかなりの違いがあります。


特にプラトンの弟子であったアリストテレスは、プラトンの死後、師の哲学をそのまま受け入れるのではなく独自の展開を試みます。


それが最も顕著に表れるのが、「真理とは」という問いに対する答えの導き方。


プラトンは、あるものについての真理を「イデア」という現実を超越した絶対的な存在に答えを見出しました。


アリストテレスは、その考え方を否定しています。


彼にとっての真理の存在は、すべて現実世界にあるとしているのです。


つまり、現実世界に存在するものの中に内在しているということです。


哲学の目的は、真理への探究。


一見、現実世界から離れた学問と思いがちですが、彼の思想は現実からすべてを説明しようとしているのです。


物事の本質を考える機会がめっきり減った現代人には、そういう思考の時間も必要だと思いました。


龍.