ゴールデンウィークの4日、5日、そして一昨日と連続で同期生の訃報が届きました。70も半ばを超えていますので、いつお迎えが来てもと覚悟はしているのですが、それでも友人の死は辛いものです。私もひたひたと近ずいていることを感じていますので、残り少ない人生悔いのないようにと思っております。

 

   外側が鬼面、内側が福面の、いわゆる「鬼福」といわれる杯(皿)です。外の鬼面は魔除け、内の福面は祝福を意味しているといいます。賎機焼の「秋果陶房」では盃としてだけでなく、菓子器や湯飲みとしても使用できるとしております。

 鬼福面の焼成や賤機焼創始の経緯(伝承)については、「賎機焼№1 賎機焼交趾焼風蓋物」で説明しておりますので参照して下さい。  

 下の鬼福は軟陶で表(鬼面)に薄く緑釉を塗り、内(福面)には全体に白釉(えんごべい)を施して髪や鼻・口などの福顔を黒で描いています。

 鬼面の下顎に「志すは多」の銘が入れられています。賤機(しづはた)の「つ」の字は通常、津(つ、川)の字が用いられているのですが、「す」の字が使われている器物を見るのは初めてです。明治後期の初代樵山の作品ではないかと推考しております。

  縱14.5㎝×横12.2㎝×高4.7㎝   

 

 下の「鬼福」は現代物で故3代青島秋果作品です。鬼福には特大(26㎝ 39,000円)、大(19㎝  14,300円)、中(15㎝ 

6,370円)、小(12㎝ 4,290円)があり、この他、ぐい呑み、カップ&ソーサー、ミニなど各種が販売されております。

 ㊟ 価格は税別です。

 

 縱18.7㎝×横16.0×高7.2㎝