令和6年(2024)が始まってもう1か月が過ぎようとしています。月日は駆け足で通り過ぎて行きます。

 今年は甲辰、静岡新聞の受け売りですが、「新たなことに挑戦し、成功を収めることができる年」だそうです。年始に色々ありましたが、新しい年に向かって前向きに歩いて行きましょう。75歳にして先々週から本格的に古文書講座に通い始めています。

 

 今年の干支である青磁龍文の輪花皿です。幅広折縁の見込み左側に沿うように4本爪の龍が陽刻で描かれています。龍の爪については、№22「後期鍋島青磁龍文陽刻丸形硯屏」で説明しておりますのでそちらを参照してください。

 淡い緑色の青磁釉で厳しい造形は、一見古鍋島ではないかと思わせる作行きをしていますが、この皿を頂いた私の焼物師匠小木一良先生は後期作品であるとおっしゃっておりました。

 類似品が「通観鍋島青磁 初期から末期まで」(神村英二・小木一良共著 創樹社美術出版発行)102頁に掲載されていますので参考にしてください。

 口径16.3㎝×高3.6㎝×高台径9.0㎝

 

※ 輪花とは、口縁部に規則的な切り込みを入れた形をいいます。一方、切り込みで出来た花弁形の先端を尖らせた形を稜花といいます。上記、龍文皿は稜花でもあり輪花でもありますが、このような場合は総じて輪花と呼んでいます。