台風7号は紀伊半島に上陸し、静岡県への直接の被害は少なかったのですが、静岡市内では竜巻で車が横転するなどの被害が出ました。また、近畿のほか山陰地方に大きな災害をもたらし、新幹線の運休などお盆休みの足に大きな混乱が出ました。我が家の娘も台風後の16日、埼玉県への日帰り旅行の帰り、東名高速等の通行止めや渋滞で帰宅が夜中の2時になりました。

 

 今回は役人が所持していたと思われる十手です。鍛鉄製で若干の錆は見られますが鉄味の素晴らしく良い六角棒身の十手です。棒身の両端が太く中程が細くなっています。この形は立鼓形(竜虎形)と呼ばれています。握柄も中細の立鼓形になっています。握柄は寸胴形か漏斗形、紡錘形などが一般的ですが中細の立鼓形は大変珍しいです。写真3枚目で分かりますように、握柄が破損していたものを専門業者にお願いして修理してあります。

 何処の藩の役人が所持していたのでしょうか? 江戸であれば火盗改め方の同心等が所持したものかも知れません。先重心ですが、手にした時のバランスがとても良い十手です。

 長さ36.0㌢×重さ350g

 鍛鉄六角立鼓形(中細)棒身 鉄鈎 丸形中細握柄(籐巻黒漆塗り修理)

 丸形鉄紐付け鐶・鉄座金 朱房紐付(房紐は時代房ですが、房の部分が欠損しています)

 

※ 下の写真2葉は柄巻き欠損時の状態です。これを上記写真のように籐巻き黒漆塗りで修理して貰いました。