東京都内の大手ホテルを運営する15社が客室単価などの内部情報を交換していたのは、不正に価格を引き上げるカルテルにつながり、独占禁止法違反にあたるおそれがあるとして、公正取引委員会が再発防止を求める警告をしたというニュースがありました。
15社の担当者らは毎月、ホテルの宴会場や会議室で持ち回りで開かれるフロント・リザベーション会と呼ばれる会合に参加し、客室の稼働率や平均単価、予約状況や将来の客室単価の設定方針などの内部情報を交換していたそうです。
この会は数十年前から開催されており、実際に宿泊料金を一斉に引き上げるなどの行為は確認されなかったとのこと。
15社のうち、The Okura Tokyoとパレスホテル東京は弁理士会の、ホテル椿山荘東京は知財協のパーティーでよく使われる会場です。
ザ・プリンス パークタワー東京は弁理士口述試験の会場、ホテルニューオータニと第一ホテル東京も弁理士の祝賀会等で使われたことがあります。帝国ホテル東京や京王プラザホテルにも行ったことがあります。
弁理士会など同業者と顔合わせる機会はあり、その際に料金の話が出ることもありますが、それを聞いて特許事務所が価格を調整することなど、まずありません。
15社には比較的なじみのあるホテルが多いのですが、数十年前から行っていたとなると、脇が甘いというか、ちょっと信じられない感じがします。ホテルは法務機能が弱いのでしょうか。
東京都内の大手ホテルを運営する15社が客室単価などの内部情報を交換していたのは、不正に価格を引き上げるカルテルにつながり、独占禁止法違反にあたるおそれがあるとして、公正取引委員会が再発防止を求める警告を出しました。
警告を受けたのは、都内にある「ホテルニューオータニ」や「帝国ホテル 東京」、「The Okura Tokyo」などの大手ホテルを運営する15社です。
公正取引委員会によりますと、15社の担当者らは毎月、ホテルの宴会場や会議室で持ち回りで開かれる「FR会=フロント・リザベーション会」と呼ばれる会合に参加し、客室の稼働率や平均単価、予約状況や将来の客室単価の設定方針などの内部情報を交換していたということです。
「FR会」は数十年前から開かれていて、実際に宿泊料金を一斉に引き上げるなどの行為は確認されませんでしたが、情報共有のフォーマットを作って一覧表で情報交換し、他社の情報を参考にして宿泊料金を設定していたホテルもあったということです。
公正取引委員会は、今後、不正に価格を引き上げるカルテルにつながり、独占禁止法の「不当な取引制限の禁止」に違反するおそれがあるとして、再発防止を求める警告を出しました。
15社は、2024年秋に会合をやめたということです。
今回の公正取引委員会の警告について、独占禁止法に詳しい多田敏明弁護士は「現在、ホテルの料金がどんどん上がっている中で競合他社との間での情報交換、特に価格に関する情報交換に対してはカルテルのおそれがあるということを業界に認識させる意義がある」と話しました。
競合他社の間で情報交換を行う際の注意点については「極めてセンシティブであり違反になりかねないということを十分に意識する必要がある。誰が、どういう目的で、どんな情報を交換しているのかという3つのポイントに注意が必要で、この内容によっては、カルテルに近い行動だとのちのち評価されかねない。中でも価格情報や将来の需要を予測するような情報を共有すると、業者間で価格競争をなくしていくような方向に働く可能性が高く、カルテルにつながるリスクが高くなる」と指摘しています。
公取委によると、15社は毎月持ち回りで「FR(フロントリザベーション)会」と呼ばれる会合を開催。宿泊部門の担当者が集まり、客室の稼働率や平均単価、将来の予約状況など各社の内部情報を交換していた。
情報は共通のフォーマットに入力され、変動具合が容易に分かるようになっていた。FR会は遅くとも数年前から昨年秋ごろまで毎月下旬に開かれていたという。
公取委はこうした情報交換は15社に限らず、ビジネスホテルなどでも行われている可能性があるとし、「日本ホテル協会」(千代田区)と「全日本ホテル連盟」(同)に対し、加盟会員に独禁法順守を周知徹底するよう求めた。

