昨日、国会の弾劾裁判所で岡口基一判事が罷免の判決を言い渡されました。

即時失職となり、退職金も支払われないとのことです。

なお、法曹資格も失効し、5年経過後に資格回復が認められない限り、弁護士となることもできません。

 

普通の公務員の懲戒免職に相当する処分で、非常に厳しいものです。

ここまで厳しい処分が必要なのか、意見の分かれるところと思いますが、裁判官には普通免職、諭旨免職相当の処分はなく、弾劾裁判まで進めば、罷免か職の継続いずれかとなります。

 

もっと早くSNSを止めるか、自ら辞職をしていればここまで厳しい処分がされることもなかったはずですが、他人の意見を聞かない方なのでしょう。

 

岡口氏の白ブリーフ姿は公然わいせつには該当せず、大きな問題ではないと思います。

ですが、自分が問題だと感じたのは、岡口氏のSNSでは政治的なコメントが多かった点です。

 

国べったりで国に有利な判決ばかり書く裁判官も困りますが、弱者保護の名のもと(どこかの知事のように)国の政策を妨害するような裁判官がいるとすれば、国益を棄損することになり、より深刻なはずです。

 

もちろん、裁判官にも思想信条の自由はあります。しかしながら、今回の罷免とは関係ありませんが、政治的な発言が過ぎる裁判官も問題です。

 

殺人事件などをめぐってSNSに不適切な投稿を繰り返したとして訴追された仙台高等裁判所の岡口基一裁判官に対し、国会の弾劾裁判所は裁判官を辞めさせる罷免の判決を言い渡しました。裁判官が罷免されたのは8人目で、表現行為を理由とした判断は初めてです。

 

3日の判決で弾劾裁判所は、事件の遺族への岡口裁判官の投稿について「本人に意図はなかったものの、結果として何度も執ように遺族を傷つけることになった。SNSは発信者が想定した趣旨と全く異なって受け止められる危うさをはらんでおり、その危険性を踏まえて他者を傷つけないよう配慮すべきだった」と指摘しました。

そのうえで「遺族からの抗議を受けても反省や改善がなく長期にわたって投稿などを繰り返してきたことは、表現の自由として裁判官に許される限度を逸脱している」と述べました。

そして、裁判員の3分の2以上の多数意見で、裁判官を辞めさせる罷免を言い渡しました。

岡口裁判官は裁判官の任期が満了する今月で職を辞する考えを示していましたが、罷免が決まったことで法曹資格を失い、弁護士としても活動することはできません。

 

 3日の判決では主文の言い渡しが後回しにされ、理由の朗読から始まった。岡口判事は背筋を伸ばして聞いた。弁護団によると、言い渡し後も特に不満や感想を語ることはなかったという。岡口判事のXアカウントには「裁判、ダメでした」と投稿された。

 判決後に記者会見した弁護団の野間啓弁護士は「差別的な発言や虚偽の事実を流布するという、SNSの危うさが影響したケースではない。『SNSを使っているから悪いよね』という感情、感覚に基づいた極めて乱暴な判決だ」と強調した。

 裁判官弾劾裁判所主任裁判員の階猛衆院議員は判決後、「SNSによる中傷で自殺者も出ている中、悪質性が重いと判断した」と述べた。