京葉線ダイヤ改正が揉めに揉めています。

JR東日本は、京葉線で運行していた通勤快速を廃止し、同時に快速の運転もデータイムのみにすると発表しました。

 

その後、千葉市や千葉県等、自治体からの反発もあり、異例の「見直し」が行われました。

しかし、早朝6時台の上り快速2本のみ復活という結果になり、千葉市など自治体や議会が猛反発しています。

 

通勤快速2本の廃止ばかりが話題になっていますが、実際には夕方の快速33本も各駅停車へ変更となります。

通勤快速廃止により、最大19分乗車時間が増え、快速の廃止では幕張メッセ付近へのアクセスが悪化します。

幕張周辺から都内へ通勤する方だけでなく、都内や房総から幕張新都心へ通勤する方もいます。

 

通勤快速の利用率が上がらないから快速へ変更する。そうであれば、このようなトラブルにはならないでしょう。

 

行政法や民事法の分野では、不利益な処分をする前に、必ず弁明や修正の機会を与えなければならないという考え方があります。

拒絶査定をする前に拒絶理由通知をし、意見書や補正書を提出する機会を与えなければならないというのが典型です。

 

多くの住民に不利益のあるダイヤ改正を行うのであれば、事前に事情を説明し、意見聴取を行うのが当然であると考えます。

 

千葉市議会はJRダイヤ改正再考決議を提出する方向とのことです。

 

JR京葉線で、朝と夕方以降に快速・通勤快速の運行を取りやめるダイヤ改正について、地元から不満の声が出ていた問題。

1月15日、JR東日本千葉支社のトップが千葉市役所を訪れて神谷市長に再び説明を行い、早朝時間帯の上りの快速2本を復活させるなど、異例のダイヤ改正「見直し」の意向を示しました。

翌16日に正式発表された「見直し」の内容などを、詳しくお伝えします。

 

JR京葉線で、朝と夕方以降に快速・通勤快速の運行を取りやめることについて、地元から不満の声が出ている問題。

「影響はすでに出てきている」

「多くの地域の産業振興に大きな影響を与える問題」

 

JR京葉線のダイヤ改正を巡る問題。

JR東日本は、ことし3月以降の京葉線のダイヤについて一度発表しましたが、地元の強い反発を受けて、異例の「見直し」を行いました。

 

 JRでは通勤時間帯の快速を各駅停車に置き換える狙いとして、3点挙げていた。一つが「混雑の平準化」だ。現状、蘇我駅と新木場駅(東京都江東区)をノンストップで結ぶ通勤快速の利用者は、各駅停車の約7割にとどまる。二つ目が「各駅停車の所要時間の短縮化」。ダイヤ改定によって、東京―蘇我間で最大で7分、平均でも2分短くなるとしていた。

 そして三つ目が、快速が停車しなかった駅の利便性を高めて、沿線各駅の均衡発展を図ること。例えば、昨年3月に幕張新都心に開業した幕張豊砂駅。それまで新都心には海浜幕張駅しかなく、「地域回遊性が乏しい」として県と千葉市がJRに請願して実現した、千葉支社管内では25年ぶりとなる新駅だ。

 ただ、利用は順調とは言いがたい。国内最大級のイオンモール幕張新都心に隣接し、JRによるホテル開業も予定されているが、駅前は閑散とする。駅北側への連絡通路は費用面から建設されなかった。今回の改定で停車本数は平日1日に30本増となることで、にぎわいに期待する声もある。

 一方で各駅停車化が沿線の発展に有効という明確なデータはない。実際、京葉線のような40キロ以上ある都市圏の通勤電車で「(快速と各駅の)緩急を選択できない路線は、私鉄を含めてない」(鉄道ジャーナリストの梅原淳さん)。

 

「快速」という列車種別が編み出された経緯

 

 鉄道のダイヤ改正は通勤・通学といった生活環境を大きく左右する出来事だが、普段は注目されることが少ない。ところが、昨年12月にJR東日本千葉支社が発表したダイヤ改正が大きな波紋を呼び、テレビ・新聞・ネットなど各種メディアでも盛んに取り上げられている。

 JR東日本千葉支社は2024年3月に実施予定のダイヤ改正において、京葉線で運行していた通勤快速を廃止し、同時に快速の運転もデータイムのみにするとした。

 京葉線は東京駅―蘇我駅間を結ぶ約43.0kmの路線のほか、市川塩浜駅―西船橋駅間の支線が約5.9km、同じく西船橋駅―南船橋駅間の支線が約5.4kmという路線。今回、大きな注目を集めた通勤快速は東京駅―蘇我駅間を走る列車で、内房線・外房線にも直通する。

 

3月のJRダイヤ改正に伴う京葉線快速縮小問題で、千葉市議会都市建設委員会が22日開かれ、26日開催の臨時議会に提出される決議案や国への意見書案の内容について協議した。決議案はJRにダイヤ改正の再考を、意見書案は利便性確保に向けて国の積極関与をそれぞれ求める趣旨になる見込み。