2022年は、米特許取得件数で韓国サムスンが1位になり、長らく1位であったIBMは特許取得数が大幅に減って2位に陥落したとのことです。

日本勢はトヨタが4位、キヤノンが5位に入っています。

 

IBMは半導体等の技術開発もしていますが、基本的にソフトウェアやサービス・コンサル等に舵を切っていますので、あまり驚く話ではないでしょう。

 

サムスンは韓国企業ですが、アメリカ企業のIBMよりも米国特許登録数が多いです。

ということは、アメリカへ出願されていない発明も考慮すると、サムスンの発明数はIBMの数倍ということになります。

 

日本の国策半導体会社ラピダスは、IBMの半導体技術をベースに2nm世代のプロセス技術を開発するとのことですが、サムスンとは半導体技術力にかなり差があるようにも思えます。大丈夫なのでしょうか。

 

サムスン電子が昨年、米国特許取得件数でIBMを抜いて1位に浮上したことが分かった。

(参考記事:米自動車品質調査で韓国車が1位 日本車はトヨタ5位が最高位に)

特許専門法人Harrity & Harrityの「2023 Patent 300® List」によると、サムスン電子は昨年、前年(2021年)と同数となるの8千513件の米国実用特許を登録してIBM(4千743件)を抜いた。

Harrityの分析によると、サムスン電子は2017年から年間8千件以上の特許を登録してきた。 ビジュアルディスプレイシステムと音声通信分野の特許が多い。

IBMは前年より44%少ない特許登録数となり、過去29年間固守してきた1位の座を差し出した。 半導体・ハードウェアメモリなどの分野で登録数が急減した。

IBMが1996年以来得てきた知的財産権(IP)の収入は270億ドルを超える。 ただし、近年はライセンス手数料に対する一部企業の反発によりIP収入が鈍化している。

3位にはやはり韓国勢のLGが入った。前年比5%増となる4千580件の特許登録を行った。

日本勢は4位にトヨタ自動車(3千56件、11%増加)が、5位にキヤノン(3千46件、10%減少)が入っている。

6位には台湾TSMCが前年比8%増加となる3千38件でランクインし、中国ファーウェイが同3%増の3千23件で7位に入った。

その他、中国情報技術(IT)企業の特許登録が目立って増加傾向を見せた。

TikTokの親会社であるバイトダンスは前年より84%多い特許を取得し、Harrityが集計した300大特許企業のうち5番目に高い増加率を見せた。 バイトダンスが出願した特許の中には映像の中の人体に特殊効果を加える方法がある。

インターネット企業バイドゥの取得件数も43%増え、アリババ(37%)とテンセント(24%)の増加率も高い。

Harrity & Harrityの分析責任者であるロッキー・バンドソンは「数年間、中国で特許出願は爆発的に増えている」とし「こうした会社がますます多くの米国事業に乗り出しているため、米国内の特許数も増えるだろう」と予想した。