すでに多数のニュースになっていますが、「かっぱ寿司」運営会社社長が営業秘密も持ち出しで、逮捕される見込みとのことです。

 

容疑は、以下になります。

・ゼンショーに在籍していた20年10月ごろ、はま寿司で管理されていた仕入れ価格などのデータを持ち出した疑い。

・移籍後の20年11~12月、元同僚の女性から数回にわたり、はま寿司全店舗の売り上げデータをメールで受け取っていた疑い。

 

競合他社に経営幹部として移籍するのは、リスクの高い行為です。

もし、競合へ移籍するのであれば、秘密を持ち出さないなど、十分な体制・準備が必要でしょう。

 

日本の技術力が相対的に低下してきた結果、営業秘密に関する事件は、外国への技術情報漏洩よりも、競合他社への秘密漏洩が増えています。

 

回転ずし大手の「かっぱ寿司」を運営するカッパ・クリエイト(横浜市)の田辺公己社長(46)が、競合他社の営業秘密を不正に入手したとして、警視庁生活経済課は30日にも、不正競争防止法違反容疑で同社長を逮捕し、法人としての同社を書類送検する方針を固めた。捜査関係者への取材で判明した。

 

田辺社長は、同業の「はま寿司」の親会社ゼンショーホールディングスから2020年11月、カッパ・クリエイトに顧問として移籍し、21年2月に社長に就任した。ゼンショー時代には、はま寿司の取締役も務めていた。

 

捜査関係者らによると、田辺社長はゼンショーに在籍していた20年10月ごろ、はま寿司で管理されていた仕入れ価格などのデータを持ち出した疑いがある。移籍前から、はま寿司のデータをUSBメモリーなどに移行して持ち出していたとみられる。

 

また、移籍後の20年11~12月、元同僚の女性から数回にわたり、はま寿司全店舗の売り上げデータをメールで受け取っていた疑いも持たれている。

 

田辺社長は今年5月、毎日新聞の取材に対し、情報を入手していたことを認める一方で、「違法という認識はなく、営業秘密に当たるとも思わなかった。(入手したデータは)そんなに活用できるものではない。参考程度のものだ」と話していた。

 

ゼンショーホールディングスの小川賢太郎社長は毎日新聞の取材に「売り上げや仕入れ値の情報は、チェーン店にとって競争対策や出店戦略の基礎となり、重要な機密情報」と反論していた。

 

回転ずしチェーンの「かっぱ寿司」を運営する「カッパ・クリエイト」の社長が、以前勤めていたライバルチェーンの営業秘密に当たるデータを不正に持ち出したとして、警視庁が不正競争防止法違反の疑いで社長を逮捕する方針を固めたことが、捜査関係者への取材で分かりました。