昨日、産経新聞、TBS、弁護士ドットコムなどが、東京高裁の岡口判事の訴追委員会審議に関連して、刑事裁判の被害者遺族と、民事裁判当事者の主張を報道しました。

 

https://www.sankei.com/affairs/news/190319/afr1903190035-n1.html

 ツイッターに不適切な投稿をしたとして、東京高裁の岡口基一判事(53)の罷免を求めるか審議している国会の裁判官訴追委員会は19日、投稿の対象となった女子高生殺害事件の遺族を事情聴取した。

 

岡口氏は注意後も事件に触れる言動を続けており、遺族で女子高生の母、岩瀬裕見子さん(50)は訴追委の終了後、「岡口氏はこの問題に二度と触れないと高裁から聞いていたのに、約束を守っていない。嘘を証明したく訴追委に出席した」と述べた。父の正史さん(50)は「発信力のある裁判官の言葉だけが一人歩きしては困る」と話した。

 

 訴追委に対しては一般人のほか、岩瀬さんや、岡口判事が投稿した犬の返還をめぐる訴訟の当事者側も訴追請求している。

 

https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3625700.html

 岡口氏は去年5月、高裁で判決があった犬の所有権をめぐる裁判で、「え?あなた?この犬を捨てたんでしょ?」などと投稿していますが、18日、この裁判で元飼い主の代理人を務めた弁護士が、岡口氏の罷免を求める請求状を訴追委員会に提出しました。

 

 請求状で元飼い主側は「多くの不特定多数と一緒になって誹謗中傷され、強い精神的ショックを受けた」と主張しています。

 

https://www.bengo4.com/c_18/n_9392/

遺族による訴追請求状によると、2018年3月に東京高裁を経由して岡口裁判官から、謝罪の申し出があった上で「今後は、判決およびこれに関する諸々一切について、投稿や書き込みをしない事をお約束致します」との回答があった。

 

その後、岡口裁判官はツイッターの返信の中で「内規に反して判決文を掲載したのは、俺ではなく、東京高裁」などと投稿。また、ブログにおいて「遺族には申し訳ないが、これでは単に因縁をつけているだけですよ」というタイトルのエントリーを更新したことなどを、「厳重注意処分の後も、反省の様子がみられない」(正史氏)と指摘した。

 

岡口裁判官を擁護する専門家の発信については、正史氏が「色んなコメントが、目に入る。会ったこともない憲法学者や弁護士が、表現の自由を掲げて(擁護して)いるが、我々がやられていることを理解しているのか。大事な娘を殺された人がいることは正直理解してほしい」と話した。

 

裁判の遺族、当事者らがこれだけ怒っているのですから、もはや表現の自由で済む話ではないでしょう。

上記の他に、裁判官が本を出すと最高裁に睨まれるなど、岡口氏の言葉には嘘も多いです。

 

もっとも、誰でも過ちを犯すことはあります。その場合は真摯に反省し、二度とそのようなことをしないように努めるべきです。

しかし、岡口氏はまるで逆の態度を取り続けています。氏は勉強のできるロボットで、血の通った人間ではないと感じざるを得ません。

 

先月採り上げましたが、岡口氏は最高裁の戒告処分について、以下のような軽口を叩いています。

これでは、誰が見ても反省の色なしです。

https://ameblo.jp/123search/entry-12439506477.html

野党議員であっても、最高裁の事務総長を呼び出して調査することは可能ですので、裁判所は調査自体を避けたいんですよね。昔は訴訟指揮についても訴追委員会が開かれましたから。裁判所は霞が関のなかで弱いので、内部で片付けられるなら、内部で片付けたほうがいいんです。戒告処分を出すと、それ以上(政治家は)言ってこないので、今回のは内部的には終わった話になっていると思います。戒告処分以上に、私を追い詰める意思は毛頭ないと思います。

 

氏は裁判官、いや国民へ奉仕する公務員には向いていません(裁判官も公務員です)。国会の訴追委員会が動き出すのも、むべなるかなです。

裁判官から罷免されると、資格回復が認められない限り、弁護士にも検察官にもなれなくなりますが、それは本人が選んだ道です。