乗りものニュースに、クルマの「先進運転支援システム」巡る誤解という記事が載っています。

 

先進運転支援システムは、もともと100%確実に作動するものではなく、システムが正常に作動しても、クルマが必ず止まるとは限りません。

自動車ディーラーへ実施したアンケートでは、担当者586人のうち約42%が「説明しても正しく理解してもらえない」と回答。そして「テレビCMの影響等でお客様が機能を過大評価している」という回答が、およそ60%もあったそうです。

 

自動ブレーキもそうですが、「完全自動運転」は非常に誤解を招く言葉だと思っています。

 

先日、ある方との会食でも、ソフトのバグがあるはずだから、完全自動運転などてきないよね、という話を聞きました。

ソフトのバグについてはその通りですが、そもそも「完全自動運転」は、高速道路、車庫入れや工事現場など、対向車や歩行者のいない場所で人が操作しなくても運転されるというだけです。

 

完全自動運転は、単に人間がハンドルとアクセル・ブレーキから離れても運転できるというだけで、どんな状況でも自動運転できる訳ではありません。自動でどこにでも連れて行ってくれる技術ではありません。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181208-00010001-norimono-bus_all

【帰省と「乗りもの」】クルマの「先進運転支援システム」巡る誤解 作動条件の確認不足が事故のもとにも
滑りやすい濡れた路面では、システムが正常に作動しても衝突を回避できないことも。


「アイサイト」搭載車は追突事故が約8割減
 年末年始、クルマでの帰省にあたり、ふだんはあまり運転しないことから、久しぶりの長距離ドライブに不安を抱く方もいるかもしれません。そうした方にとって、普及が進んでいる「先進運転支援システム」は強い味方になるでしょう。

 

 よく知られているのは、前方の車両や歩行者などを検知してドライバーに警報したり、自動でブレーキを作動させたりする衝突被害軽減ブレーキ(通称「自動ブレーキ」とも)。ほかにも、ペダル踏み間違い時加速抑制装置や、アダプティブ・クルーズ・コントロール(一定の距離を保って前走車を追従走行)、レーンキープアシスト(走行中の車線からハミ出ないようステアリング操作をアシストする)などが挙げられます。

 こうした先進運転支援システムは、文字通り安全な運転を“支援”してくれます。たとえば、「ぶつからないクルマ」というCMが有名なスバルの運転支援システム「アイサイト」について同社は、「アイサイト搭載車は非搭載車に対し、(1万台あたりの件数で)車両どうしの追突事故は約8割減、対歩行者事故は約5割減、調査対象全体では約6割減であることが分かりました」と説明します。

 

 先進運転支援システムは、もともと100%確実に作動するものではなく、どの自動車メーカーも「状況によって作動しないことがある」と説明しています。また、障害物などを認識するのは、カメラやミリ波レーダー(電波の反射を利用して障害物の位置や距離を測る装置)などのセンサー類ですが、そうしたセンサーは、表面がドロや雪などで汚れると、うまく作動しなくなることがあるのです。カメラであれば、逆光で前方が見えなくなることがありますし、暗すぎたり、霧や豪雨などで視界が悪かったりすると、人間の目と同様に、障害物をうまく認識できなくなります。

 

 さらに言えば、システムが正常に作動しても、「クルマが必ず止まる」とは限りません。路面が雨や雪などで滑りやすいと、ブレーキが作動しても止まりきれないのです。JAF(日本自動車連盟)が圧雪路と氷盤路(アイスバーン)で衝突被害軽減ブレーキのテストを行っていますが、雪上では乾いた舗装路とは異なり、衝突被害軽減ブレーキがきちんと作動しても止まらないケースがあると報告しています。

 

 また、システムにより減速できる量が決まっており、それより走行速度が高くても止まれません。たとえば「自動ブレーキ作動から最大30km/hぶん減速できます」というシステムなら、40km/h走行時に作動すれば、前方の障害物に衝突する可能性が高いわけです。

 

 国民生活センターが2017年に実施した、先進運転支援システム搭載車を所有する2000人を対象としたアンケート調査では、2割弱の人が運転する際の注意事項について「聞いたことはあるが理解していない」もしくは「理解していない」と回答。また、先進運転支援システムにまつわる想定外の出来事(意図せず作動した、あるいは作動しなかった、など)を経験したことがあると回答した人も、約2割に上っています。

 

 また、自動車公正取引協議会が2018年1月から2月にかけて、会員の自動車ディーラーに実施したアンケートでは、担当者586人のうち約42%が「説明しても正しく理解してもらえない」と回答。そして「テレビCMの影響等でお客様が機能を過大評価している」という回答が、およそ60%もありました。

 

 2018年10月、先進運転支援システムへの過信や誤解を防ぐために、自動車メーカーや国、専門家などによる「先進安全自動車推進検討会」において、「自動運転車」という言葉をなるべく使わずに「運転支援」などを使うという方針が決まっています。