1週間ほど前ですが、ダイヤモンド・オンラインに「残業時間を厳しく規制しても日本の生産性は向上しない理由」という記事が掲載されていました。
若手の頃は、それなりに長時間残業をして、早く必要なスキルや知識を身につけたという内容も書かれています。
その通りで、知財や研究など専門的な職業では、初心者の段階で仕事漬けや勉強漬けになって、実務や知識を吸収する必要があります。
のんびりやっていては、スキルアップなど望めません。
経営者の中には、実務こそが最大の勉強。試験勉強などする必要がないという方もいますが、これも極論で間違っています。
実務と知識は車の両輪です。
http://diamond.jp/articles/-/169624
というのは、外国人投資家に言わせると、働き方改革が進んでワークライフバランスが実現されている欧米でも、若手社員の頃はそれなりに長時間残業をして、早く仕事に必要なスキルや知識を身につけることが多いそうです。
たとえば、私の知り合いのヘッジファンドで働く20代の若手は、別に強制されているわけではありませんが、朝は7時には出社して仕事を始め、夜は10時頃まで働いているそうです。週末も、さすがにそこまで長時間ではありませんが、基本的に土曜は1日中働き、日曜も働くことが多いそうです。
もちろん、そんな生活をずっと続けていては体が持ちません。なので、夏や冬にはまとまった長期休暇を取るし、それ以外も数ヵ月に一度は数日の休みを取るそうです。
つまり欧米人から見れば、もちろんワークライフバランスは重要だけれども、そのための残業時間規制は半年や1年といった長期的なスパンで考えるべきであり、月単位で残業時間の上限を決めてそれを若手社員にも厳格に適用してしまっては、生産性の向上に不可欠なスキルや知識を、早く身につける機会を奪うことになりかねないのです。
かつ、この残業時間の上限規制は、単に若手社員の生産性の向上を阻むのみならず、社員が長時間働けない分はどこかにしわ寄せが行かざるを得ないので、社員以外の関係者に過重労働を強いる可能性があり、すでにそれは現実に起き始めています。
それにして、働き方改革と称して(見かけ上)社員には残業をさせず、実際には自宅やカフェでサービス残業をする。そして、フリーランサーへ仕事を押し付ける。
このような現実は、愚の骨頂としか言いようがありません。