先週土曜日ですが、政策研究大学院大学で開催されたSmips(知的財産マネジメント研究会)にて、東大政策ビジョン研究センター客員研究員の二又 俊文先生の講演を聴いてきました。

 

 

タイトルにあるIoT時代の話はあまりありませんでしたが、世の中がネットだけで成り立っている訳ではありませんので、IoTの話は特になくても良いと思います。

 

二又先生は、オープン・クローズ戦略の小川 絋一先生と東大で同僚ですが、小川先生はオープン・クローズ戦略が目的化していると言われているそうです。本来は稼ぐビジネスモデルがあり、そのためにオープン・クローズ戦略を採るとのこと。

 

しかし、日本企業の多くはオープン・クローズ戦略が自己目的化し、型に嵌まりすぎて、思考停止に陥っているそうです。

事実だとすると、なんともトホホな状況です。

 

また、二又先生は、標準化については、むしろ悪い標準を潰す活動が重要とのことでした。

製造や製品、ユーザに価値をもたらさない標準化は公益に反するからです。

自分は標準化に明るくありませんが、非常に納得しました。

 

http://www.smips.jp/

15:00-16:30 全体セッション:講義室 L
テーマ:IoT時代への新しい知財・標準化戦略 〜欧州企業の最新動向から戦略を検討する〜 
講師:二又 俊文 様(東京大学政策ビジョン研究センター 客員研究員)

 

特許戦略工学分科会による企画です
【講演者からのメッセージ】
IoT、ビッグデータ、AIなど技術革新の中、企業環境は「100年に一度ともいうべき歴史的転換点」(小川紘一)を迎えている。さまざまなイノベーションが生まれ、国際競争は熾烈化し、取り巻く環境は厳しい。そのチャレンジは欧州のレガシー企業も例外ではない。今回講演では、日本では比較的馴染みが薄い欧州企業における取組をシーメンス、ノキアに見る。両社はそれぞれ170年、150年の長い歴史を持つ欧州を代表するレガシー企業であるが、シーメンスには大胆な企業再編とデジタリゼーションへの取組み、ノキアには基幹事業の端末部門を切り離し、ネットワークをもつアルカテル・ルーセントを2兆円で買収するなど大胆な企業再編への取組を行っている。IoT時代に向けて欧州レガシー企業がどのように進んでいるのかを現場取材などを踏まえ分析し、そのなかからIoT時代への新しい知財・標準化戦略はどうあるべきかご一緒に考えたい。