昨日は [ 東日本大震災発生から13年 ] という見出しの新聞やニュース報道が多かった。

 

振り返ると13年前のその時、私は友人の蜂場にいて作業を手伝っていた。休憩のためトラックに乗り込んでしばらくした頃、急に突風のような風が吹き始め、目の前には大きなつむじ風による真っ黒な円筒形の竜巻状の渦(うず)ができたほど。この時に強風にあおられてトラックが随分と揺れていたが、このタイミングで東日本大地震 [ 長野市では震度4 ] の揺れが起きていたようだ。

 

この頃は私も友人も [ ガラパゴス携帯電話 ] を使用しており、地震緊急速報などは入って来ず知らされなかった。また、ラジオやテレビも見ていなかったので、福島県沖から茨城県沖にかけて大地震が起きていたことなど全く知らなかった。そして16時頃に帰宅してから巨大地震の発生をする事になったのだが、報道されている津波の映像は眼を疑うような物凄い光景だった。

 

地震や津波が原因で電力喪失が起きた事で原子力発電所の冷却装置が稼働しなくなり、後日にこれが爆発して福島県から茨城県あたりの太平洋側の地域が放射性物質によって強く汚染される事となった。ところが原子力発電所が爆発し粉塵として大気中に巻きあがった放射性物質は大気の流れに乗り、渦を巻くようにして長野・群馬の県境にある志賀高原や秋山郷あたりに雪や雨として大量に落下してきたようで、数年の間はこの地域のタケノコを採って食べることが禁止されていた。

 

屋根に落下した雨水が雨どいを伝って流れ落ちた場所にも放射性物質が濃縮・蓄積される傾向があったため、関東の学校などではそのような場所の土砂を除染(放射性物質の除去)のために取り去ったという。

 

地震と津波で電力喪失が起きた時、発電機を持ってきて電気ケーブルで給電してやればそれで冷却装置を稼働できるのだが、このような非常時に使用するように原子力発電所に備え付けられていた電気ケーブルは、驚くことに [ 金具の形状が一致しておらず接続できなかった ] というのだ。

・・・ということは [ 原子力発電所という電力と放射性物質を扱う大変に重要な場所でありながら、非常訓練をしっかりしていなかった ] という事を意味している。また、[ 原子力発電所の竣工時にも検査をしていなかった ] という事になる。

 

もしこれがごく普通に竣工検査をしていれば [ 金具の形状が異なっている ] とか [ 電気ケーブルの長さが足りない ] ことに気付けたはずで、万一にも竣工検査をすり抜けたとしても非常訓練の時に気付けたはずである。現在では、先ずこのような失敗は無いように管理されているはずだが、当時のそれはあまりにお粗末な事であった。もしこの時に原子力発電所が爆発さえしていなければ、日本経済はここまで沈むことは無かっただろうし、日本はもっと発展していたはずである。

 

ちなみにこの時から地震からの復興と爆発して周辺を汚染してしまった原子力発電所および汚染物質の回収作業・管理に税金を大量投入した事で、各県では予算が無くなってしまったらしく道路は荒れ放題で、国道や高速道路とは言え予算不足で修復・再舗装できずにアスファルトに穴が開いていたり凹凸があったりで、このようなひどい状態が3年間ほど続いていただろうか。私を含め多くの人が [ 復興や壊れた原子力発電所の処理、除染のために多額の税金が投入されているのだから仕方がない ] として納得していた。何しろ太平洋側のとても広範囲で地震・津波被害を被っていた事と、原子量発電所の爆発が考えられないほどの広範囲に放射性物質を飛散させてしまった事で、その対処費用が膨大なものになってしまったので仕方がない。

 

一方、今年の元旦に発生した [ 能登半島地震 ] では、数年前から大きめの地震が相次いでいた事もあって、研究者らの間では [ 能登半島先端あたりに大きな地震発生があるのではないか ] と予想されていた。これから起きようとしている [ 南海トラフ地震 ] を報道する際に、 [ 今後に大きな地震発生が予想される場所 ] として北海道や太平洋側の各地、そして九州のほかに能登半島が示されていた事を私は記憶している。

 

そして今度は千葉県にて強めの地震が相次いでいる。既に頻繁に警戒を呼び掛ける報道をするようになったほど [ 南海トラフ地震が切迫 ] してきている時期に入っており、できるだけ急いで準備しておくと、運が良ければ乗り越えられるはずだ。昨日に見た報道では、[ 予想されている南海トラフ地震の規模は、今回の能登半島地震の1000倍 ] と伝えていた。能登半島地震の1000倍の規模となると、それこそ日本経済はその瞬間に崩壊する。なぜなら重要な都市・工業地帯は太平洋側の海辺の近くに集中しているからだ。それゆえに現在は非常に好調に見えている株式市場も、ひとたび南海トラフ地震が起きてしまった場合には、あの山一證券が経営破綻した時のようなことが起きてくる事になる。

 

そんなことから大きな地震が予想される地域にお住いの人は、ぜひ地震への準備を急いでおいた方が無難であろう。自宅の耐震・免震改築をするとなると大きな費用が必要になるが、非常食や飲料水・ヘルメット・手袋・充電完了した充電池・衣類など、非常時に持ち出せるように準備しておくだけなら費用も安価で、準備後は幾らか安心できるはずだ。年度末で忙しい時期だが、家庭の予算の一部を防災用品に向けて準備してはいかがであろうか