身に覚えのある面白い動画を見つけた。動画において無免許(無資格)による違法無線について語っていた。

 

 

振り返ると、私がアマチュア無線の免許を取得した年は、表の赤線部のように最もアマチュ無線人口が多かった時代である。テレビのCMやニュースの終わりなどにも [ アマチュア無線国家試験の受験申請書の受付は~ ] というような映像を時々流していたほどである。

 

そんな時代の中にあっても私は無線に興味が無かったが、高校卒業時頃には無線の免許不要で使用可能な [ パーソナル無線 ] を車載する悪ガキ友人が何人か出現していた。私に対して自慢げにパーソナル無線を見せてくれたが、当時はその価値観に気付けなかった。やはり無線というものは [ 実際に使用してみないと価値観に気付く事ができない ] のである。そのためか近年はアマチュア無線免許を持っていなくても [ 有資格者の立会いの下で無資格者がアマチュア無線の運用ができる ] ように法改正されている( その条件等につては、私はまだ目を通しておらず理解できていない )。

 

私がアマチュア無線免許を取得した当時にはこのような法制度はなかったので、当時の電波法に従って厳密にいうと

[ 無資格によるアマチュア無線運用 → 即、電波法違反 ]

だった。

 

しかしながらアマチュア無線の運用自体は、車の運転とは異なり [ 直接人命にかかわるものではない ] 。よってこのあたりについては少々甘くなっており、私の見立てでは 95%ほどのアマチュア無線家は無資格運用(違法無線運用)からアマチュア無線の世界に足を踏み入れているはずだ。おそらくこの傾向は現在でも同様であろう。

 

アマチュア無線に限ったことではないが、無線の便利さは使用してみないと理解できない。私は無線機のありがたみを既に世の中の皆さんに理解いただいていると思う理由が [ 携帯電話・スマートホン(以下、携帯電話と略す) ] である。そう、携帯電話も無線機なのである。特に私などは、もともと携帯電話として使用する事を目的としてアマチュア無線免許を取得し、無線局を開局するに至っている。

 

もしそんな携帯電話・スマートホンについて、

[ 本日現在から携帯電話は この先3年間ほど使用できません ]

となった場合に、皆さんはどのように生活し、どのように感じるだろうか?

・・・それが無線機・無線通信の有難みであり価値観である。このあたりを車を連ねて走らせながらアマチュア無線で連絡を取り合う先輩らの姿から学び、私もアマチュア無線免許を取得するに至ったのである。

 

簡単に言うならば

[ アマチュア無線は 免許・資格が必要な携帯電話 ]

[ 特定小電力無線・デジタル簡易無線・CB無線は 免許・資格が不要な携帯電話 ]

という事になる。少なくとも私はこのように理解しているし、そのような目的で利用している。

 

ところで、アマチュア無線技士免許を取得する場合、[ 国家試験を受ける方法 ] と [ 養成講習会を受ける方法 ] との2つの方法が存在する。第4級と第3級の養成講習会では、その昔は長かったが現在では短期コースが設けられていて [ 1日または2日間ほどで取得 ] できるようになっている。

 

・・・だが、まったく無線は初めてで何も知らない人は、1日や2日間の短期コース講習会では理解できないのではないだろうか。私など第4級アマチュア無線技士国家試験を受けようとした時、2月に受験申請書を提出して4月5日に受験した。試験勉強は12月下旬から開始していたのだが、聞いたことも無い無線用語や理論に戸惑い、質問しても講習会で取得したためなのか先輩らからは正確な回答は返ってこなかった。よって仕方が無いので無線の専門書を書店で注文し購入してきて3ヶ月間もかけて勉強した。

 

ハッキリ言って無線工学はとても難しかった。なぜなら第4級アマチュア無線技士国家試験で出題される無線工学試験について何も知らなかった私は、総合無線通信士や1アマの試験勉強に使用できるような本格的な無線工学書を購入していたからだ。それを一通り覚えてから初めて4アマ用の問題集を使い始めたのだが、この時には大変に大きなショックを覚えた。4アマの無線工学試験がとても簡単だったからである。ただ、この時に勉強した無線工学書のおかげで、その後に上級アマチュア無線技士免許まで取得する時には、試験勉強がとても楽だったことを覚えている。

 

現在ではドローン(ラジコン)を飛ばして、ドローンから送られてくる映像受信電波について、使用周波数帯や使用目的によってアマチュア無線技士免許または陸上特殊無線技士免許が必要になるようだ。

 

特にアマチュア無線技士免許については、長野県において国家試験を受ける場合には年に約3回ほどしか機会がない。現在はどうなっているか不明だが、東京晴海にある日本無線協会本部では、私が取得した当時であれば4アマならば毎週に試験がおこなわれており、試験日当日の受験申し込みで受験できた。3アマについては毎月試験をおこなっていたように記憶している。養成講習会では費用が2万円を超える額になるが、旅費と国家試験受験費用で同額程度ならば、東京晴海の日本無線協会本部で受験すれば試験の機会に困るようなことは無い。アマチュア無線技士免許の取得予定のある人でお急ぎの人は、とりあえず日本無線協会のサイトで受験日を確認してみるとよい。間違いが無ければ東京晴海にある日本無線協会本部で受験する場合には、現在でも試験当日の受験申し込みで受験できるかもしれない。