今回はひばり書房と並んで80年代を代表する怪奇漫画出版社、立風書房から刊行されていた魔子 Macoと言う雑誌について書いてみます。
全8冊と極めて短命ですが、昨今の昭和怪奇漫画ブームを考えるととても豪華な雑誌だったと思います。
創刊号 (86年8月号)
何と言っても目玉はひばり書店黒枠作家、まちだ昌之先生 ”ミイラ山の一夜” ですね。
またしてもまちだ先生が魔獣鏡を書き下ろしてくれています。
この号もまちだ先生の読み切り影がくる!収録です。絵のタッチこそ黒枠期と違えど内容は間違いありません!
古賀新一先生のトロルド母さんこと”トロルド(呪の術)が連載開始です。しかもカラー扉!
そしてまたしてもまちだ昌之先生の書き下ろし”死者が歩く!”収録です。今回で姿を消されてしまいます。残念。
立風書房レモンコミックスの中でも異彩を放っていたこまるえいこ先生”まさかの将門くん”がまさかのカラー扉で連載開始です。
秘技生首飛ばし!!
猫の目が怪しく光る魔子エプロン2000円。三回洗うと光らなくなります。
古賀先生のカラー扉ありがたいですね。
87年3月号
この号は古賀新一先生が巻頭カラー!
87年4月号
いよいよ最終号です。
鈴木充弥先生の”明神谷へおいでよ”がなかなか味わい深い。主人公がバラバラになって最後はサンショウウオになるのですが、絵がほのぼの調です。
巻末に掲載されている魔子休刊を思わせる8コマ漫画。この時点で読者は休刊する事を知りません。
切ないですね。
2015年、ホラー漫画が盛り上がりを見せて現行のホラー雑誌が長続きする事を願います。
魔子は全8号でしたが当時の怪奇漫画シーンを知る上で重要な雑誌であったと思います。古本屋の隅で見つけた時は是非購入をオススメします!