まだ首都圏は緊急事態宣言継続中であるが、39県の解除が発表され着実に陽性患者が減少してきている安心感からか、あちこちで人出が増加してきている。中途半端に出歩く人が増えると第2波、第3波が押し寄せてきて今までの苦労が水泡に帰すかもしれない。
しかし息を潜めるような緊張状態が続き、一息つきたくなるのは人情だ。
小池都知事が「急がば回れ。何としても5月末まで頑張って欲しい。」と祈るような気持ちで吐露した心情を理解する。
諺は実に良く出来ている。【急がば回れ】、【急いては事をし損じる】は同じような意味合いで使われる。一方。
【善は急げ】、【思い立ったが吉日】などはタイミングを逃すな。一気に動けとアドバイスする。どちらもなるほど、と感じ入る場面は多い。物事には両面があるということだと思う。コロナにばかり気を取られているが、死者の増加という点では冬恒例のインフルエンザも恐ろしい。
2016年1463人→2017年2569人→2018年3325人。ここ数年、インフルエンザで亡くなる人が増えている。2019年も1~9月の集計で3000人超。しかもインフルエンザで亡くなる方は圧倒的に65歳以上の高齢者。インフルエンザにはワクチンがあり、私も毎年ワクチンを打ってもらっているが、ワクチンでインフルエンザを予防できた確率はわずか42%に過ぎないらしい。つまりワクチンは万能ではなく過半数は効果が期待できないということだ。死に直結するという意味ではコロナもインフルエンザも同じようなものだ。インフルエンザを根絶できないのと同様にコロナも根絶することは難しいかもしれない。withコロナ。新型コロナウイルスと折り合いを付けながらコロナと共に生きる世界がくるのかもしれない。高齢者にとっては生きにくい時代になるに違いない。人生100年時代と言われ、長生きしてしまうリスクに備えて貯蓄に励んできたけれど、やりたいことは【思い立ったら吉日】とばかりに行動に移すことも必要になってくるだろう。覚悟が出来ないばかりに先延ばしし、結局、行動に移せず後悔することだけは避けたい。
覚悟を決め一歩踏み出すことはこれからも大切な心構えになるような気がする。