子供向けの作品かと思いきや、意外な名作だった。脚本が良く、テンポが良い。ディティールに凝っており、主人公の水木が、タバコを吸うシーンには感心した。ちゃんとタバコをトントンと叩き、マッチでタバコに火を付ける。マッチで付けるとタバコの香りが良くなるのだ。また、このタバコによって、後々、ゲゲゲの鬼太郎の父親との友誼が深まるというシークエンスにも繋がる。
他の邦画、例えば、リボルバーリリーのような稚拙な映画ではなかった繊細なシークエンスに感動した。アニメ業界は本当に優秀な人材が揃っている。
ヒロインの龍賀 沙代(りゅうが さよ)『声 - 種﨑敦美』も、魅力的で美しいヒロインとして造形されている。
とにかくテンポが良いのが魅力で、呪術廻戦の影響を受けているのか、今時のアニメのデザインのセンスの良さが上手く生かされている。
良い作品だった。ぜひ、劇場でご覧下さい。