病院に警察から電話で患者さん情報の問い合わせがありました。このような場合、電話の相手が本当に警察かどうか確認できません。また、患者さんの個人情報保護の観点からも電話での問い合わせには答えてはいけません。患者さんのご家族を名乗っていても電話では答えてはいけません。(身元がわからないため)

 

最初に電話がかかってきたときに受付の若い事務員が問合せの電話を外来看護師にまわしました。本来は受け付けの事務員が「電話で答えられない」と返答すべきです。外来の若い看護師が返答しようとしている時に、周りのベテラン看護師が気付き注意し事なきを得ました。

 

今回の問題点は、受付の若い事務員と若い看護師に「患者さんの情報を電話で答えてはいけない」という一般常識が欠如していたことにあります。

 

ベテラン職員が常識として当然と考えていても若い世代には常識ではないことがあります。普段、ニュースなどをみて世の中のことを理解していれば自然と身につくことなのですが若い世代にはこれが通用しないのでしょう。

 

若い世代でもしっかりしている人は自分から情報を得ようとしますが、情報弱者の場合は「教えてもらっていないからわからない」と答えます。一般常識は職場で教えるべきことなのでしょうか? 当然病院の信頼に関わることですから今回の件はすべての職員に周知徹底されますが一般常識を全て職場で教育するなど不可能です。

 

昔は飛行機の中でも喫煙ができていましたが、現代では飛行機内は全て禁煙です。社会常識は時代と共に変化します。時代についていくためには新聞 ニュース ネットから社会情勢を学ぶ必要がありますが、ゴシップや芸能にしか興味のない職員にどうやって一般常識を教えれば良いのでしょうか?