尿路結石は突然の背部痛で病院を受診します。動脈解離との鑑別が必要です。超音波検査やCT検査、尿検査で診断が可能です。今まさに石がひっかかっている人では強い痛みがあります。しかし尿と共に流れてしまえば痛みは消失します。

 

尿路結石を繰り返している患者さんの場合、次回発作の予防が必要となります。結石をトイレの便器で回収し結石解析の検査ができれば石の成分を知ることができます。一般的には「カルシウム結石」が80%程度であり「尿酸結石」は5-10%程度と言われています。そしてこの「カルシウム結石」のうち90%以上は「シュウ酸カルシウム」でありその残りが「リン酸カルシウム」です。

 

背景に「尿細管性アシドーシス」などがある人は尿路結石のリスクですが、これらの病態がない方にも結石は生じます。

 

結石の成分によって予防への対応は異なります。カルシウム結石を抑制するには尿中のクエン酸量を増やし、尿中のカルシウム量を減らすのが良いとされています。

 

具体的には①サイアザイドの利尿薬 ②ウラリット(クエン酸Na/クエン酸K)製剤の内服で予防できるかもしれません。

 

尿酸結石ではアロプリノールの内服で予防できるかもしれません。