「手口症候群」は口角周囲と同側の指先のしびれを呈する疾患で、このような症状を訴えた場合は視床梗塞(脳梗塞)を考える必要があります。本人は会話も可能ですし、手足の麻痺もありません。

歩いて病院に来院されますが脳梗塞を考えます。病歴だけで視床梗塞を疑い頭部の画像検査が必要となります。

 

これに対し「Numb-chin症候群」は下唇や顎のしびれを訴える病態です。どちらも口の周りのしびれという点で手口症候群と鑑別が必要です。Numb-chin症候群では悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、肺癌などの報告があります。悪性腫瘍の検索が必要だということです。

 

症状の出方が似ている為、注意が必要です。