横隔膜は胸とお腹を隔てる膜で、呼吸に必要です。息を吸うときに収縮し、息を吐くときに弛緩します。「ベリーダンサー症候群」の本体は横隔膜のミオクローヌスと呼ばれる不随意運動(意識せずに勝手に動く)です。「しゃっくり」は横隔膜のミオクローヌス(不随意運動)と言われますがこれが痙攣のように頻発しているイメージです。

 

これ自体は命に係わる病気ではありません。胸腹部の不快感・呼吸苦などの症状が発作性に出現しますが数分~数時間で自然に止まります。しかしまた発作性に繰り返します。

 

血液検査やCT、超音波検査では診断できません。発作があるときに診察するしかありません。発作があるときに腹部を診察すると小刻み(律動的)に動いているのが観察できます。これがベリーダンスしている時のお腹の動きに似ているため名づけられました。別名は「diaphragm flutter」または「Leeuewhoek’s disease」と言います。

 

実は診断出来ても横隔膜ミオクローヌスに有効な薬はありません。

 

大学の授業で習う病気ではありませんし、医師国家試験にも出題される病気ではありません。

 

決して、みんながベリーダンスを踊りたくなる病気ではありません(笑)