初乳と常在菌の話

 

長男を助産院で出産した後、すぐに助産師さんが、私の胸の上に赤ちゃんを置いてくれて、

 

初乳を飲ませてくれました。

 

これは、大事な意味があるそうです。

 

初乳には大事な栄養素が含まれていて、それが赤ちゃんの免疫にとってとても大切なだけでなく、

 

お母さんの体の皮膚の上にいる常在菌を、赤ちゃんに移してあげるとか・・・ちょっとうろ覚えですが

 

(菌って悪いものばかりじゃないですもんね)

 

それからこれは後から別の人に聞いた話ですが、菌ってそこらじゅうにいて、

 

お互いにすごく情報交換をしているんですって。

 

だから、赤ちゃんが成長して風邪とかひいた時に、その赤ちゃんの鼻水がぴとっとお母さんの体につくだけで、もう情報交換が行われて体が準備をし、その赤ちゃんの今現在の状態に一番必要な栄養素をお母さんが母乳に出せるように体が準備をするとか。

 

体ってすごいですよね。

 

だから生まれたばかりの赤ちゃんは、胎脂と血でベトベトだけど、すぐに石鹸などで綺麗に洗い流してしまわない方がいいそうですよ。

 

さっと布で拭くぐらいでも、だいぶ綺麗になります。

 

母乳をあきらめない。最初の3日が勝負!

 

それから、生まれたばかりの1日目も、2日目も、自分も体がきついし、赤ちゃんもおっぱいを飲むのが下手くそで(笑)

 

ひよひよひよ、と力なく飲んでいたかと思うと寝てしまったりだとか、

 

上手にくわえられなかったりとか、出てるのか出てないのかわからないし、

 

こちらも抱き方に慣れていないので腕が疲れてしまったり、

 

とにかく泣きたくなりました。

 

でも、助産師さんが、いろんな飲ませ方を丁寧に教えてくださり、「大丈夫、大丈夫、出るようになるから!」

 

と応援してくれました。

 

赤ちゃんは出生後、一時的に体重が減少するのは必ずあることなのですが、

 

普通の産院ではここまで下がったらミルクに切り替えないといけない、という基準がかなり上の方にあるそうです。

 

助産院の場合、その基準がもう少し下の方で、一時的にだいぶ体重が下がっても、

 

まだ大丈夫、もう少し頑張ってみよう、と見守って応援してくださいました。

 

(念の為、もちろん危険がないか、や、母乳を飲む前と飲んだ後で体重を測って母乳を何ml飲んだかなどの計測などしっかりして、様子を見てくれていました。)

 

 

3日目以降は、自分でも見違えるほど、母乳が出てきた!!という実感がありました。

 

それからは、それまで出ているのか出ていないのかわからないようだったのが嘘みたいに、

 

赤ちゃんがお腹いっぱいになって口を離すとブシャーと飛び出てあたりに乳が飛び散るほど出るようになりました。

 

そのあとは赤ちゃんも上手におっぱいを加えてごくごくと飲むようになり、日に日に口の周りの筋肉も発達して

 

力強く飲めるようになりました。

 

この時頑張ったおかげで、その後もずっと母乳だけで育てることができ、どこに行くにも哺乳瓶やミルクを持ち歩いたり買ったり準備しなくてよかったので、楽な母乳育児ができました。

 

最初の3日間、大変だったけど、諦めなくてよかったなぁと思いました。

 

夜も2時間おきの授乳で眠れないし、まだまだ産道は痛いし、泣きたくなるけど、

 

この3日をのりきったら、あとはとても楽でした。

 

助産院での食事

 

ゆりかご助産院さんでは、今はどうかわかりませんが、当時、助産師さんのお父様が、素晴らしい食事を、入院中の母親のために手作りしてくださっていました。

 

「母乳は、青白くて、さらさらしたものが、いいんだよ。」と教えてもらい、

 

その後の母乳育児のお手本になるような食事を毎食食べさせていただき、それがもう美味しくて美味しくて毎回感動していました。

 

野菜たっぷりの、薄味だけれど、おだしの味がしっかりとするお料理で、量もかなりのボリュームでしたが、食べても食べても母乳で吸い取られていくので、いつもわたしは完食していました!笑

 

その時の食事をよく観察して夫にも見てもらい、退院した後も夫もがんばって出汁をとってそれに近いような食事を何度も作ってくれていました。

 

食べても食べても太らない母乳生活は、無敵になったようでとても楽しかったです。

 

ただ、退院した後のはじめてのお正月、お餅とテールスープ(牛)の食べ過ぎで濃い黄色いお乳が出るようになってしまい、

 

その時は赤ちゃんも飲んだ後に「うーん」と唸っていましたし、その後程なくして私は乳腺炎になってしまったのです。

 

40度の熱が出て、痛くて痛くて、もうインフルエンザなど目じゃないくらい、きつい経験をしました。

 

その時は近くに住んでいた助産師さんに、おっぱいマッサージにきていただき、なんとか数日で治すことができました。

 

 

助産院の配慮

 

退院するまでの1週間、この助産院では、夫と母親以外、面会を禁止にしてくれていました。

 

これはすごい良い配慮だったな、と思います。

 

赤ちゃんに会いにきてくれるの嬉しいけど、

 

入院中の面会ってけっこう気を使ったり、疲れるし、

 

母体を本当に休めるため、そしてなによりその勝負の三日間、赤ちゃんと自分のリズムに集中して過ごすためには、それくらい隔離された密な時間があって然るべきだな、と思います。

 

その後、3人目は生活の環境上、普通の産院でもお産を経験することになる私にとって、

 

この最初のお産の考え方、配慮、どれをとっても本当に素晴らしく、この助産院を選んで本当に良かったなぁと思います。

 

ゆりかご助産院さんに、あらためて、感謝です。

 

ありがとうございました!😊