★新記録じゃね?ってほどの速さで『禁』をいただきました(;^_^A。分割してみます★
ザザ… ザザ…
海
沈みかけの夕日、柔らかなオレンジの光、濡れた砂、寄せる波、引く波。
頬を撫でる風は、少しだけ秋色。
波打ち際をゆっくりと歩く。
まっ白だったオレの足も、毎日の散歩にいつのまにか灼けていた。
「黒いカズもレアでいいけどさ、おれ、やっぱ白いのがいい」
昨夜のサトシのつぶやき。
海に向いた窓を開け放ち、月明かりの中、裸 に剥いたオレをベッドに横たえて、
薄っすら付いたサンダルの跡を唇で辿りながら、ちょっと膨れていた。
ふふ、くすぐったいよ。
「ほら、ここみたいにさ…」
あ…
ふくらはぎで遊んでた指がついっと動き、膝ウラを押し上げて晒された内腿。
一番白くて柔らかいとこに、愛しい唇がくっきりと赤い跡を残した。
そっか…、そしたら靴でも履くか。
日焼けなんてしたこと無いから、自分でもレアなんだけどな。
小麦色の足はもう見納めってことで。
海は広いな 大きいな
月が昇るし 日が沈む
海は大波 青い波
揺れて 何処まで 続くやら
海にお船を浮かばせて
行ってみたいな よその国
歩きながら、口ずさむ。
そんなことあるわけないのに、遠い昔、誰かが歌ってくれたような。
海、いいね。毎日見てたいな…
オレの一言で、サトシはこの近くの空き家になってた古い家を買った。
「元々お前のだから、いいんだよ」
あの夜、回収した金。
潤くんとの激しい攻防の末、結構な額を奪われたらしいけど、それでもあの家を買い取って改装するくらいの金は残ったらしい。
こんなオレに、どんだけの値札が付けられてたんだか…。
「おれ、もう一生会社にこき使われんだからさ、カズ、ずっとそばで癒すんだぞ」
情けないような、でも嬉しそうな顔をしていた。
ふふ、喜んで。
★分割2へ続く★