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アルビオン

アルビオンとは、化粧品メーカーの名前です。
http://www.albion.co.jp/top.html


恥ずかしながら、私は聞いたことがありませんでした。


高級化粧品を製造販売している企業です。


そのアルビオンのマーケティングについて、日経MJ(07.11.16号)に
紹介されていました。


アルビオンは、コーセーの子会社なのですが、市場ではそのことを
ことさらには謳っていません。


コーセー化粧品なら、私でも知っています。


戦略上、ポジショニングを明確にするために、あえて別会社のように
振舞ってきたのでしょう。


日経MJでは、このアルビオンに関して、とても興味深いデータを
示しています。


それは、企業戦略として販売店を減らしたのに、売上が増えている
というのです。


つまり、1998~2006の8年間において店の選別を進め、3分の1に
あたる1100店の販売店を減らしたのにも拘わらず、その間
売上は7割増(470億)となり、営業利益にいたっては3.5倍(75億)
になったのです。


なんとも不思議な現象ではありませんか。


しかし、よくよく記事を読んでいくと、その理由が分かります。


要は、「集中と選択」なのです。


それまでの販売店の姿勢や、適性を見極め、絞ったお店に
徹底的に情報提供と、教育を行ったのです。


他メーカーの営業員が、単にプッシュをしてくるだけなのに対し
アルビオンの営業は、客への声の掛け方からマッサージの仕方まで
商品以外の情報を提供し続けました。


いわゆる、リテールサポートというものです。


それに、メーカーとして、販売店の選択に当たり、ゆったりと座れる椅子と
マッサージを受けられるスペースの確保を条件としたそうです。


こうした、他ブランドとの差別化をはかり、販売店をファン化する
ことは、今のマーケティングには必要なことです。


その結果、アルビオンの販売店の中には、資生堂やカネボウをさしおいて
販売がトップの店も多くある、ということです。


販売店の能力を高め、適正な支援をすることで業績が上がるならば、
他のメーカーも追随して欲しいものです。