2023.10.8

 

アススマンスハウゼン

(リューデスハイム) 2日目

 

今朝はゆっくりホテルで過ごし、昼近くになってから列車でリューデスハイムに出かけました。

 

リューデスハイムの鉄道駅は少し下流の村外れにありますので、そこからツグミ横丁方面に歩いて行くと、下の写真のような塔と美しい建物がありました。

 

この建物は、ブレムサーブルク(Brömserburg)と言って、イベントや結婚式も行える施設で、ワインミュージアムも併設されているようです。

 

 

ツグミ横丁を通って、突き当りを右折してリューデスハイムロープウエイ(Seilbahn Rüdesheim)の駅からゴンドラに乗って、丘の上のニーダーヴァルト記念碑(Niederwalddenkmal)を目指しました。

 


葡萄畑の上を掠めるように結構長時間乗ったように思います。

 

 

 

 

やがて丘の上の駅に着き、記念碑まで歩きます。

途中にこんなドーム状の見晴らし台がありました。

 

記念碑は思った以上に大きく高く聳えていました。

 

 

この記念碑はドイツ統一を記念して1883年に建てられたそうです。

 

 

 

ここからのラインの眺めは最高でした。

様々な角度から記念碑とラインの景色を写真に撮りました。

 

 

 

 

さあ、これからどこへ行こうかな?と地図を見ると、像に向かって(ライン河を背にして)右手の方に修道院らしきものがあることが判りました。

アイビンゲン大修道院とあります。ベネディクト会の聖ヒルデガルド・フォン・ビンゲンが1165年に開設した修道院(Benedictine Abbey of St. Hildegard)だそうです。彼女はハーブの研究家としても有名で、ヨーロッパに初めて「ラベンダー」という語とその薬効を紹介したのも彼女で、「ドイツ薬草学の祖」と呼ばれている人物なのだとか。

 

修道院大好きな私としては、「これは絶対外せないな!」と思って行ってみることにしました。片道約3km、1時間弱かかるようですが、体力的には今日はスタートしたばかりで何もしていませんでしたので、何とかなりそうに思いました。

 

標識が示す道が非常に判り難く、何度も行ったり来たりを繰り返してしまいましたが最終的にはGoogle Mapの指示を信じて森の中の細い道を辿って歩みを進めました。

 

けっこう上り下りがあってキツイ道のりでした。

途中擦違った人は殆どいませんでした。

 

漸くキチンとした標識のある道に出た時はホッとしました。

この先を左折すると修道院です

 

修道院に属するものと思われる葡萄畑が延々と続きます。

 

 

辺りには干乾びた干し葡萄の甘酸っぱい香りが漂っていました。

 

埃っぽい砂利道を歩いて行くと葡萄畑の向こうに修道院の塔らしきものが見えてきました。

 

修道院の前の芝生には、ライン河と葡萄畑の美しい景色を眺めながら寛ぐ人たちが沢山いました。

 

私は古びた修道院を想像していたのですが、意外と新しく綺麗に整えられた修道院でした。

 

修道院の境内に入ると中庭があってその先に教会がありました。

 

 

中庭にはいかにも修道院らしく手入れの行き届いた美しい花々が咲き乱れていました。創設者ヒルデガルドさんの優しい精神が今も息づいているように思われました。

 

 

教会の中にも入れました。中はこんな感じです。

 

 

修道院には売店やレストランも併設されており、皆さん食事をしたり喉を潤したりしていました。売店では修道女手作りのクッキーや小間物、ワイン、蜂蜜、ジャムなどいろいろなものが売られていました。特にヘルシー料理研究家としても名を馳せたヒルデガルドさんを慕う女性方が、料理のレシピ本を手に取って吟味している姿が印象的でした。

 

私は何も買わず何も飲まずに修道院を後にし、来た道を引き返して記念碑まで辿り着きました。往復で3時間弱かかったように思います。

 

 

大分疲れましたが、アススマンスハウゼンまで歩いて下る積りでしたので、小休止しただけで先を急ぐことにしました。

 

地図を頼りに、ライン河を背にして記念碑の左に伸びる径を進み、記された数ヶ所の見晴らし台を一つづつ巡って行きました。

見晴らし台は、本来の道筋から外れて、わき道を登ったり下りたりしなければなりませんのでかなり疲れます。

でも、好奇心の方が体力より勝って、頑張ることが出来ました。

 

木が邪魔な見晴し台もあったり…

 

これは納得の眺め!
ロッセル(Rossel)の見晴らし台には下の写真のような塔があり、ここからは上の写真のようにエーレンフェルス城と鼠の塔が一緒に見下ろせました。

 

下の写真は、最後の見晴らし台、Rittersaalからの眺めです。

対岸のラインシュタイン城とその下流にトレヒティングスハウゼンの町が望めます。

ライン河の下流の見晴しです

 

これで見晴らし台巡りを終えて、アススマンスハウゼンへの帰路を急ごうとした時、妙な標識が目に留まりました。

何やら不気味な老人の姿の写真が載っているのです。

ドイツ語の説明書きを「レンズ」で翻訳してみると、この近くに洞穴があって魔術師が住んでいたとか‥。

 

 

既に辺りは薄暗くなってきていましたし、気味悪い洞穴に入っていく勇気はなかったのですが、通り掛かった人に訊くと、洞穴はすぐそこで中に入っても危険なことはないよ、と言うので行ってみることにしました。好奇心が恐怖心に打ち勝ったのです。

 

洞穴は直ぐに見つかりました。入り口は石積みで補強されていました。

中は真っ暗です。

スマホのライトを照らしながら曲がりくねった穴の中を進むと、1か所だけ天井に穴の開いた箇所があり・・・、

天井に穴が開いていました

その先に進むと、外に出ることが出来ました。

 

出口はチャンとした造りの東屋風になっていました。そういえば来る時に「何かな?」と思いながら通り過ぎた記憶がありました。 勿論魔術師は居ませんでした。

 

 

そんな道草を食っていたら、大分日が暮れて来て何処が道で何処が道でないのか分かり難くなってきてしまいました。 

Google Mapの矢印を頼りに道らしきところをドンドン下って行くとようやく人家が見えてきてホッとしました。

 

見覚えのあるアススマンスハウゼンの村の居酒屋が出てきて安心しました。

 

今晩は、ホテルのレストランで夕食を食べようと思って楽しみにしていたのですが、ホテルについてみるとレストランは真っ暗。日曜の夜はやっていなかったのかもしれません。

 

止む無く隣のレストランに駆け込みました。

 

何時に閉店か訊いたところ、ラストオーダーが10時だというので、「じゃ、まだ時間があるから、一旦帰ってシャワーを浴びて来るね。8時15分には戻って来るヨ。と言ってホテルでシャワーを浴びスッキリしてから改めてレストランに向かいました。

 

辛口の白ワインを注文

 

グラスが素敵です

「アススマンスハウゼン アム ライン」と悪魔がグラスを掲げて「地獄のように良い!」とご機嫌です。

 

 

カボチャのスープです

 

キノコのクリーミー パスタです

 

 

今日は良く活動しました。

充実感と心地良い疲労と軽い酔いとで、グッスリ休むことが出来ました。

 

明日はもう一つのハイライト、バッハラッハの古城、シュターレック城のホステルに宿泊します。