2023.8.2

 

  帰りのフライトの一部がキャンセルに! 

この記事は自分の備忘録として書いたもので、関係ない方にとっては全く面白くない話ですので、

       読まずにスルーしていただきたいと思います。 もし海外個人旅行においてフライトキャンセル

       が生じた場合に、どのような交渉経過を辿るのかについて興味がある向きには多少なりとも参考

       になれば幸いです。

 

今朝、何気なくメールをチェックしていると、カタール航空から「あなたのフライトがキャンセルされました。」というメールが届いているのを発見しました。

 

驚いてカタール航空のウエブサイトから私の予約内容を確認してみると、確かに

「乗継便の一部のフライトがキャンセルされています。」と表示されています!

 

 

そもそも今回の旅の帰りのフライトは、2回の乗り継ぎが必要なものでした。

   9月3日 アテネ発19:40⇒ドーハ00:05  乗り継ぎ①

   9月4日 ドーハ発02:10⇒インチョン16:55  乗り継ぎ②

   9月4日 インチョン21:10⇒羽田23:30

という接続です。

 

今回フライトキャンセルになったのは、インチョン⇒羽田間 のフライトです。

ビックリして、直ぐにカタール航空のフライト変更に関する対応窓口にコンタクトし、チャットで
『どうしてくれるんだ?』と交渉しました。

 

その結果、提案された変更可能なフライトのコネクションは、

   9月3日 アテネ発09:30⇒ドーハ13:55  乗り継ぎ

   9月4日 ドーハ発07:15⇒羽田23:30

というものでした。

 

しかし、この接続には二つの問題点があります。

第1に、私はナクソス島を9月3日の14:05に発って、アテネに14:15に着く国内線を予約していますので、提案された9月3日アテネ発09:30のフライトには乗れません。

第2に、ドーハで17時間も乗り継ぎ待ちをするには、ホテルの手配が必要となりますが、「その補償は出来ない」と係の者は宣います。

 

そこで、別のフライトコネクションを探してもらったところ、次のような回答がありました。

「申し訳ありません。次のフライトは羽田から500マイル離れた空港となりますがそれでも宜しいですか?」

 

羽田から500マイル離れた空港といったら関西国際空港だと思われます。しかもそこから羽田までの国内線のチケット代は補償できないと言います。

 

私はこの提案を直ちに却下し、別のフライトコネクションを探すように要請しました。

 

すると、暫くして次のような回答が来ました。

「大変申し訳ありません。別のフライトを探してみたのですが、追加料金なしで提供できるフライトを見つけることが出来ませんでした。また、インチョンまでのフライトは確保できるのですが、インチョンから羽田まではご自身で切符を購入していただく必要があります。またその運賃は補償できかねます。」

 

これもトンデモナイ話です。私は直ちに次のように返信しました。

「そのような提案は承服しかねる。インチョンで放り出されても困る!とにかく羽田か成田までのフライトを確保してくれ!」

 

すると、暫くして次のような回答がありました。

「到着が成田になりますが、次のフライトならご用意できます。

   9月3日 アテネ発09:30⇒ドーハ13:55  乗り継ぎ

   9月4日 ドーハ発02:25⇒成田18:55

 如何でしょうか?」

 

この案では、ナクソス島の出発を1日前倒しに変更しなければならないことに変わりはありませんが、私はこの時点で、うまく接続できるフライトを探すことが相当に困難な状況であるらしいことを認識し始めました。

そこで止む無く次のように回答しました。

「それでは、ナクソス島からアテネへのフライトを1日前に変更できるかどうか検討してみるので、一旦チャットを中断して、数時間後にまたチャットを再開したい。」

 

 

そしてSkyexpressのウエブサイトから、ナクソス⇒アテネ間のフライト変更の可否を調べてみました。

すると、前日の9月2日の17:05発のフライトに変更できることが判りました。但し、変更手数料が22€かかるということです。

この22€は多分補償されないと思われますが、『もうこの際、少々の出費は仕方がない。』と思うようになりました。 また、ドーハでの約12時間の乗継ぎ待機についても、『ドーハ空港のラウンジにはシャワーや仮眠コーナーがあるし、お酒も食事も飲み放題・食べ放題だから、ホテルを手配するより過ごし易いかもしれない。」という考え方で腹を括ることにしました。 私もマルくなったものです。

 

 

Skyexpressのサイトで変更手数料の支払いを済ませ、カタール航空のチャットを再開して、先ほど最終的に提案されたフライトコネクションでのチケットを私宛にメールで送ってもらうことが出来ました。ヤレヤレです!!!

 

 

ところが、まだ続きがあるのです。

 

アパートからナクソス空港まではイオアニスに送ってもらうように頼んでいましたので、1日繰り上げる必要が生じたことを、レセプションに居たイオアニスのところに報告しに行きました。

すると彼は次のように言うのです。

「フライトがキャンセルになったって何の問題もないじゃないか! 次の変更可能なフライトまで、1週間でも2週間でも滞在を延期すりゃいいじゃないか! その間の滞在費に関しては《プレゼント》してあげるよ! バカンスが延びると思えばラッキーじゃないか!」

 

ウーン! 流石イオアニス! 凄いことを言います。

 

「そういう方向での解決策は考えなかったなー! 後ろに延期する場合はどうなるのか、カタール航空に再交渉してみる価値はあるな! どうせ仕事や会議の予定が詰まっている訳じゃないしな!」

ということで、再度カタール航空と交渉をしてみました。

 

 

チャットを再開して再交渉したところ、後ろに延期する場合のフライトコネクションとして次のような回答がありました。

    延期する場合の可能なフライトは4日後の9月7日になります。

    9月7日 アテネ発19:40⇒ドーハ着00:05(8日)

    9月8日 ドーハ発07:15⇒羽田着23:30

    となりますが如何でしょうか? ドーハ⇒羽田間は直行便です。

 

 

この提案は、なかなか魅力的なものでしたが、帰国が4日も延期になることについて、私の予定を調べる必要があるし、Skyexpress のフライトの再変更が可能かどうかについても確認しなければならないので、返事は明日まで待ってもらうことにしました。

 

私の予定を確認すると、悪いことに眼科医院の予約が9月5日に、別の病院の健康診断の予約が9月7日に入っていることが判明しました。(医者通いの予定ばかりで情けない・・・)

医療機関の予約の変更は電話でしかできませんし、それを国際電話を掛けて行ったらトンデモナク高額な電話代がかかってしまいます。ましてや連絡せずに無断キャンセルして医療機関に迷惑をかけることなどできません。

 

この段階で、ナクソス島での滞在を延期するという方向での解決策は採用不可となりました。

 

イオアニスには、「日本で色々と予定が詰まっているので、帰国を延期することは出来なかった」旨を伝え、9月2日に空港まで送ってくれるように依頼し、了解を得ました。

 

 

 

話しはこれで終わりません。

 

「この際だから・・・」と遅れ馳せながらカタール航空の運送約款を調べてみました。

すると、こんなことが書かれていました。

 

第10条:スケジュール、航空便の欠航

1. スケジュール

1.1会社は、合理的な迅速さでお客様と手荷物を運送し、旅行の日において有効である公表されたスケジュールを順守するよう最大限の努力を払いますが、運送の開始または完了の時刻が具体的に特定されることはなく、時刻表もしくはその他に示された時刻はおおよそのものであり、契約条件の一部を構成するものではありません。スケジュールは告知なく変更され、接続を行うことに関して会社は責任を負いません。

1.2会社は、告知なしに他の航空会社もしくは航空機との代替を行う場合があります。

 

ここまでは有りがちな責任逃れの条項で、まあそんなものかな・・・と思いました。

ところが次の条項を読んで、『あれ!? 俺、交渉の仕方を間違ったかも!』と思ったのです。

 

2. 欠航、スケジュールの変更等

2.1会社が航空便を欠航または延着させ、事前に確保された座席を提供できなかったり、旅客の途中降機地もしくは目的地に寄港できなかったり、もしくはお客様に予約する乗継便が利用できない事態を生じさせた場合には、当社は以下の措置を取るものとします。
(i)座席が利用可能な別の予定された旅客サービスでお客様を運送する。
(ii)経路を変更し、お客様を航空券またはその適用区間に表示された目的地まで、会社もしくは他の航空会社の予定されたサービスまたは地上輸送によって運送する。修正された経路に関する運賃、超過手荷物料金および他の適用されるサービス料金の合計額が航空券もしくはその適用区間の払い戻し価額を上回る場合、会社は追加の運賃もしくは料金をお客様に請求せず、修正された経路に関する運賃および料金の方が下回る場合には、会社は差額を払い戻します。
(iii)省略

 

 

私が交渉の仕方を間違ったと思ったのは次の3点です。

①カタール航空のチャットの相手は、カタール航空の代替便の範囲でのみ問題を解決しようとしていて、他の航空会社の便を使うことまでは検討していなかったと思われます。「JALでもANAでもいいから、よその航空会社の便を手配して羽田まで送り届けろ!」と交渉すべきでした。

②チャットのやり取りの中で、「追加料金なしで提供できるフライトを見つけることが出来ませんでした。」という表現があったのを思い出しました。私もウッカリ聞き流してしまったのですが、それはトンデモナイことだと判りました。

「追加料金を払えば提供できるフライトがあるならそれを提供しろ。但し、追加料金はお客に請求しないと約款に書かれている。従ってファーストクラスでも何でもいいから、タダで乗せろ!」と交渉すべきだったのです。

③代替のフライトが関西国際空港までしか用意できないという話もありました。しかしその場合、最終目的地の羽田までの追加の国内便または新幹線代については、カタール航空の負担で用意する義務が約款上明記されている訳です。従って「ANAかJALの便で関空から羽田までのフライトを用意しろ!それが出来ないなら新幹線を手配しろ!」と交渉すべきだったのです。

 

 

 

何が悔しいって、こちらに約款の知識が無いのをいいことに、チャットの相手にマンマとしてやられたことが悔しいです。

話しの決着がついてしまった後になって約款を読むなどというお粗末な対応は、もと保険会社の社員としては恥ずかしいことですが、あのドサクサの中で「どれどれ・・・」と約款を紐解く余裕はありませんでした。

 

でも、まだ再交渉のチャンスはあります。

カタール空港で約12時間も乗継ぎ時間があるのです。

退屈凌ぎにダメモトでカタール航空のカスタマーケアの窓口に行って、「約款を読んだらこう書いてあるじゃないか。本来なら12時間も待たずに乗れる他社の便を探して手配すべきだったじゃないか。今からでも遅くないからもっと早く成田じゃなくて羽田に着けるように努力しろ!」とゴリ押しをしてみる手もありそうです。良い時間潰しになりそうです。

 

 

カタール空港では他にもやることがあるのです。

アテネに着いた時にロスバゲに遭ったことは以前に書きましたが、その補償が現金で

75$支払われることになり、私のドル預金の銀行口座を届け出なければならないのですが、書類を作成して送るのが面倒臭いので、カタール航空の窓口で手続きを済ませてしまいたいと考えているのです。

 

そんなことをやっていれば、12時間なんてあっという間に過ぎてしまうでしょう。

 

それより何より、カタール航空のラウンジは物凄く広くて豪華で食べ物も美味しく、至れり尽くせりの設備が整っていると聞きます。

往路では、乗り継ぎ時間が短く、遅延もあって陸上のアテンダントが誘導に来てくれた位でしたので、ラウンジには立ち寄ることが出来ませんでした。

今度は目一杯楽しませてもらおうと考えています。

上記のフライトキャンセルに関する再交渉の過程で、「せめてファーストクラスのラウンジだけでも使わせろ!」と交渉してみるのもアリかなと思ったりして・・・。

 

いずれにしても、あまり品格を落とすことのないよう、ホドホドにしておこうと自戒しております。ハイ。

 

 

今回は延々と詰まらない話にお付き合いいただいて有難うございました。

お口直しに今日の海の写真を1枚。

今日の海の色はまさに紺碧! 

この海の景色ももうすぐ見納めです。