2023.8.4

 

ナクソス島への移動

 

ザキントス島における4泊5日の短い滞在を終え、いよいよ最後の滞在地、ナクソス島へ移動する日がやって来ました。

 

ザキントス発⇒アテネ行きの便は、16:45と余裕があります。

タクシーは15:00にホテルの前に来るよう手配済みです。


パッキングは昨晩のうちに済ませてありますので、ゆっくり朝食を取り、11:00にチェックアウトを済ませ、荷物保管室に荷物を預け、屋上のプールサイドで15:00までノンビリ寛いだ時間を過ごそうという段取りです。

屋上プールサイドからの眺めは相変わらず美しく、涼しい風も心地よく吹いていて、最後の時間を過ごすには申し分ない環境です。


パソコンを持ち込んでブログをかいたり、思い思いに好きなことをして時間の経過を楽しみました。

 

 

13:00過ぎにお腹が空いてきたので、例のお気に入りの中華レストランで海鮮焼きそばと牛筋ラーメンを、スブラキ・レストランでポークのスブラキをtakeawayしてきて、屋上のカフェで注文したビールと共に昼食にしました。

スプラキとラーメンと焼きそば

この島に来てから、この二つのレストランの料理しか食べていませんので、我等ながらよっぽど気に入ったのだと思います。

中華レストランの可愛い少女とは記念写真も撮りました。

三日連荘でお世話になりました

 

 

記念写真といえば、もう一つ面白い経験をしました。

ザキントス空港で、アテネ行きの機内に乗り込むために搭乗用バスに乗って待機していると、パイロットやCAさんたちクルーが5人ほど私の周りに乗り込んできました。

彼らはジョークを飛ばしながら気さくな感じで会話をしていました。

これは珍しい経験だったので「一緒に写真を撮って貰えますか?」と訊いてみると、彼らは喜んで応じてくれ、軽いノリでニッコリポーズを取ってくれました。

その写真がこれです。

 

アテネ行きの我々の座席は、最前列の窓側で向かい合わせになっていました。

家内の隣には、搭乗前から「あ、『紅の豚』さんがいる!」と秘かに話し合っていたオジサンが座っていました。チョット悪戯してみちゃいました。

ご本人が見たら怒るだろうなー

 

しかし、私は内心それどころじゃなかったのです。というのは・・・、

そもそもこの日のアテネ空港での乗り継ぎ時間は、フライト時間変更の影響もあって、1時間しかないので乗り遅れないかとても心配だったのですが、ザキントス空港でのアテネ行きの便の搭乗開始が、既に45分以上も遅れてしまっていたので、『これは乗り遅れ必至だな!』ととても気を揉んでいたのです。


離陸して一段落したタイミングでCAさんに乗継の可否について確認したところ、「乗継便の会社は何処ですか?」と訊き返されました。「この便と同じSky expressですが・・・。」と答えると、「Donn't Worry!」と一言断言してサッサと向こうへ行ってしまいました。

『そうか!同じ会社ならこっちの便が遅延したら、次の便は必ず待っていてくれるというお約束なんだな!なら安心だ! いや、ひょっとすると、次の便も必ず遅れるから大丈夫よ!という意味で言っているのかな?』などと考えたりしてしまいました。

 

いずれにしても、アテネ空港はそれほど大きな空港ではありませんし、幸いにして降機したゲートと、搭乗ゲートが隣同士と言うこともあって、スムースに乗り継ぎが出来ホッとしました。そして案の定、ナクソス行きの便も大幅に遅延しての出発となりました。

なかなか開かないゲートにイライラ!

 

だいぶ遅れてゲートが開き、搭乗が開始されました。だけど最大の難関だと思っていたアテネ空港での乗り継ぎが無事にできたので、あとは多少遅れても出迎えのアパートのオーナーを待たせるだけだから、きっと待っていてくれるだろうと安心していました。

 

ナクソス島への飛行機のタラップを上がる際、ふと見ると、我々の荷物だけが特別扱いするように脇にどけられていました。

我々の荷物だけ脇に置かれて・・・

積み忘れられちゃわないか心配でしたが、姿を確認できただけでも良かったです。

 

ナクソス島行きの飛行機は後部に空席が目立つように思われました。

しかしそれは間違いでした。まだ遅れて乗ってくる人たちがいたのです。

ウエブサイトの口コミにもありましたが、Sky expressはよく遅延するようです!

我々の飛行機は、大幅に遅れて搭乗して来た4人の乗客を乗せると直ちに扉を閉め、離陸しました。

 

ここで一つ教訓を得ました。

乗継便を利用する場合は、必ず同じ航空会社のチケットを購入すること!
航空会社が同じ場合は、遅延が生じた際にも待っていて貰える。
航空会社が異なると、遅延した際に、待っていてもらえない可能性がある!

ということです。

 

 

 

ナクソス島の上空からの写真です。

後で判ったのですが、この写真のマル印の部分が、我々のアパートのオーナーが所有するアパート群でした。

オーナーは沢山の建物を所有!

 

ナクソス島の空港建物は、今までで一番小さな空港でした。

ナクソス空港の建物

 

空港の外では、アパートのオーナー「イオアニス(Ioannis)」が我々を待っていて、彼の方から我々を見つけて声をかけてきてくれました。

ガッシリした体格の髭面のお兄さんでした。歳は35歳・独身だそうです。

彼は我々の重い荷物を軽々と提げて車に乗せ、ギリシャ訛りの強い英語で早口に喋り、必ず語尾に「Do you understad?」を付ける癖があります。

 

彼が言うには、①彼のアパート経営の長い歴史の中で、日本人をゲストとして迎えるのは初めてなのでとてもエキサイトしている。②自分は日本の文化や伝統に大変興味を持っているので色々教えて貰いたい。③滞在中のいつか一緒に食事をしたいと思うし、島内の見どころを車で案内したいと思っている。④小さなスーパーマーケットは徒歩圏内にもあるが、大きなのはナクソスタウンの中にある。いつでも必要があったら送迎するので言ってくれ。⑤自分たちのアパート群は、この島の最高の立地にある。⑥このアパート群の基礎は曽祖父の代に築かれたものを自分と姉とが相続して経営している。⑦経営状況はとても良好である。

このようなことを、僅か20分足らずの車中で早口で喋ってくれました。

 

彼が、「ナクソスタウンを通るけど、今すぐに大きなスーパーでの買い物をしたいか?」と訊くので、「Yes! Please!」と言って、30分ほどの買い物タイムを設けて貰いました。

大量の水とビールとワイン、お米やパスタ、オイル、野菜類、玉子、トマトピューレ、マヨネーズ、それから肝腎の豚肉や鶏もも肉を大量に・・・等々手当たり次第にカートに積み込んで、レジに進もうとすると、待ちくたびれたイオニアスが様子を見にやって来ました。だいぶ時間をオーバーしてしまったようです。

 

アパートへの道は、途中から舗装が途絶え、ガタガタ道になります。モウモウと土埃を巻き上げながら車に揺られ始めてから5分程でアパート群の敷地に着きました。

 

途中、ここがミニ・スーパー。ここが美味しいレストラン。ここがファーストフード的なスブラキ屋。あそこに美味しいベーカリーがある。・・・等と説明してくれるのですが、未だ位置関係がチンプンカンプンで良く覚えられませんでした。

 

「貴方たちの部屋は最上階の眺めの良い部屋で、ダブルベッドとシングルベッドが一つづつあるよ。」といいます。一応最低必要条件は満たしているようです。

最上階の一番右が我々の部屋です

 

 

私はホントは、海に面した一戸建ての小屋のようなアパートが割り当てられることをを期待していたのですが、10戸ほどの部屋からなる大きな建物の3階に位置する部屋でした。

 

部屋の前のバルコニーからは、青い海が正面に見え、直ぐ沖合に白い小さな教会のある小島が浮かんでいる、眺めの素晴らしい部屋でしたので、期待したイメージとはチョット違ったものの、一応合格!

 

 

ところがキッチンを見ると、オーブンどころか電子レンジもありません。

「電子レンジとかオーブンは無いの?」と言うと、「電子レンジが欲しいの?だったら明日には届けてあげるよ。」と言うのでお願いしました。

今までの経験で、電子レンジさえあれば、殆どの料理が何とか出来ることが判ったので、オーブン料理を作るのはハワイでのお楽しみとして我慢することにしました。

(オーブンがあると、皮がパリパリの旨いローストチキンが作れるんですが…。)

 

テーブルの上には、オーナー・イオアニスのマンマが作った《チーズ入りミートパイ》と《蜂蜜タップリのケーキ》が置いてありました。

「これは助かるね!」「有難い配慮ね!今からご飯作るのじゃ大変ですものね!」

と有難くいただきました。

優しい味のとても美味しいミートパイでした。

 

マンマは我々の部屋の下の階に住んでいるようでしたので、直ぐに日本から持ってきたちょっとした手土産を渡しに行きました。マンマはビックリして喜んでくれました。

 

ザキントス島の都会の雑踏の中から、今度はいきなり辺鄙な海辺にやって来たので、今後の生活がどうなるのか若干不安ですが、優しいマンマや頼りになるイオアニスが近くにいるので安心して過ごせそうです。

 

その晩は、ビーチに打ち寄せるさざ波の音を遠くに聞きながら、心地よい眠りにつきました。 明日から訪れる地獄の苦しみを知る由もなく・・・。