2023.7.13
素晴らしいプレゼントを貰いました!
今朝、スーパーに買い物に行ったら、レジでマノリス(Manolis)が素晴らしいプレゼントをくれました。
何と、アスティパレア島の景色が印刷された綺麗なトランプです!
箱には「Souvenir from Astipalea」と書いてあります。
開けてみると、ジョーカーを含む53枚の全てがアスティパレア島の美しい風景写真で彩られているではありませんか❣ 1枚として同じ写真はありません。
これは願ってもない素晴らしい旅の記念となります。 マノリス、有難う!!!
今日の朝のお散歩は、港の方に行きました。
珍しいタンカーが入港して来たからです。
近くで見ると、ガソリンを運んできたタンカーだと判りました。
同じEKOのマークを付けたガソリンスタンドがアパートの近くにあるからです。
タンカーの中は、フェリーの胴体のように車が乗り込めるようになっていました。
タンクローリーが2台、ガソリンを積みにやって来ました。
いったいガソリンの末端価格は幾らなんだろう?と思って近くのガソリンスタンドに市場調査に行ってみました。
私が、価格表の写真を撮ろうとすると、事務所の中に居たジャン・レノに似た風貌のオッサンが「おいコラ! 何やってんだ?」と果物を食べながら怒鳴ってきました。
私:「ガソリンの値段を知りたくて…」
オッサン:「お前の職業は何だ?」
私:「俺の職業?無職だよ。Retired Chefだよ。同業者のスパイじゃないよ。」
オッサン:「ツーリストか?」
私:「そうだよ。」
オッサン:「そんなら撮って良いよ。」
ということで無事撮影許可が下りました。 あービックリしたぁ!
価格表示の写真を見せながらオッサンに説明を求めると、
「一番上がレギュラーで、次がハイオク。その下が普通のディーゼルで、一番下がエンジンをクリーンにする成分が入ったディーゼルだよ。」
と果物を食べ続けながら親切に教えてくれました。 いい奴じゃん。
レギュラーガソリンの価格を見ると、何と1ℓが2.18€もします。日本円に換算して
337.9円(1€=155円換算)です! 私がいつも入れているガソリン価格の2倍以上します。この島の物価は比較的安いと思っていましたが、ガソリンはバカ高です。
(本当に1ℓ当りなのかしら?)
関連して調べてみました。
聊か古い資料ですが、2016年の世界銀行の調査によると、ガソリンの小売価格国別ランキングは次の通りとなっています。(価格はUS$表示です)
世界で一番ガソリン価格が高いのは、モナコで2.00ドル。
ギリシャが13番目で1.54ドル。
日本が80番目で1.06ドル。
アメリカが148番目で0.71ドル。
為替レートやガソリン価格は刻々と変わりますので、今のアスティパレア島の価格とは比べようもありませんが、ギリシャは世界的に見てもガソリン価格の高い国であることは間違いないようです。そのギリシャの中でも島嶼部のガソリン価格は、輸送費が加算されますから割高になっても致し方ない所なのでしょう。
更に関連して、次のようなニュースが目に留まりました。(2020年11月6日の記事です)
「EVアイランド」計画、島の全車両を電動化へ---VWがギリシャ政府と合意
フォルクスワーゲングループは11月4日、ギリシャ政府との間で、地中海のアスティパレア島を「EVアイランド」にすることで合意した、と発表した。
アスティパレア島は今後数年間で、持続可能な観光のパイオニアになることを目指している。ギリシャ政府は、国家エネルギーと気候計画の枠組みの中で、この変革を支援している。
プロジェクトの中心にあるのは、現在のバスサービスを、フルEVのライドシェアリングを含めたデジタルモビリティサービスに置き換えることだ。現在のレンタカー事業の一部を地元のパートナーと連携し、EVや電動バイクによるシェアリングサービスに転換する。
フォルクスワーゲンは、EVコンパクトカーの『ID.3』に加えて、電動SUVの『ID.4』などの新型車を、アスティパレア島に導入する。
また、地元企業の商用車や、パトカー、救急車、自治体の車両も電動化する。フォルクスワーゲングループは、島全体に充電器を設置して、約230の充電ネットワークを構築していく、としている。
そういえば確かに島のパトカーや救急車はVWのEVだし、島中をAstybusといういわゆる乗り合いタクシーのような車が走っているし、Astygoというライドシェアの車もチョクチョク目にします。
EVの充電ステーションも色々なところに設置されているのを目にします。
EV車のレンタカーも多く見かけます。
下の写真は、VWのEVの新車でオートマです。
運転していた人にドアに書かれていたレンタカー会社の写真を撮らせてもらいました。
お値段を訊いたら、1日70€(約11,000円)だそうです。 いいお値段です!
「その代りガソリン代は要らないよ。」とその運転手は笑って言っていました。
我々は、今居るアパートから徒歩圏内にお気に入りのビーチやスーパーマーケットがあるので、わざわざライドシェアの車を借りたり、乗り合いタクシーを呼んで島の反対側に行ってみたいという欲求を感じないのですが、せっかく島の行政が力を入れて導入しているこの便利なシステムそのものを経験してみるのもいいのではないかと、このブログを書きながら考える様になりました。
そのためには、スマホで「asty MOVE アプリ」をインストールして使いこなす必要があります。当然WiFiのない所からでも車を呼んだり予約したりできるよう、SIMカードを購入するところから始めなければなりません。
それより何より、私の運転をハナから信用していない家内を説得するハードルの方が高そうです。
それはそうと、現在走っているローカルバスの運転手Adtimos(アディモス)の将来が気になる所です。
確かに、たった4つの停留所を1日に3便巡回するようなバスのシステムは古いですし、島のあちこちに廃車手続きもされないままに錆びて朽ち果てた車両が放置されたままになっている姿は、サスティナブルとは言えないでしょう。
現在の島の行政の取り組みには敬意を表しますが、この島の素朴さだけは何時までも残しておいていただきたいと、無責任なツーリストとしては願うばかりです。