2022.7.17

 

イタリア側のスーパーに買い出し

 

この日はかねてお約束の通り、Rinoオジサンの運転でイタリア側の街、ポンテ・テレージアPonte Tresaのスーパーに買い出しに連れて行ってもらいました。

前もって買い物リストを作ってしっかり準備しました。

 

オジサンは出発前に、‟パスポート!”と言って、『国境を超えるからパスポートが必要だぞ』と教えてくれました。  

また車の中で、『肉は1人当たり1kgの制限があるんだぞ。我々は3人だから3㎏までだ。』と教えてくれました。(我々は事前に調べてそのことを知っていましたので、オジサンの言っていることが理解できました。)

 

途中の景色です。

 

下の写真はイタリア側のガソリンスタンドですが、レギュラーガソリンが1ℓあたり2.022€(287円!)もします。(我々のアパートの前のスイスのガソリンスタンドでは2.190Fr/ℓですからイタリアだからといってそんなに安くはありません。)  

日本では大体160円/ℓ 位ですから、こちらのガソリンはバカ高いと言えます。  

こんなに高いガソリン代をかけて、我々を色々なところへドライブに連れて行ってくれるRinoオジサンの親切に、感謝を通り越して申し訳ない気持ちにさえなってしまいます。

一番上がレギュラー、2番目がハイオク

 

 

 

 

スイスとイタリアの国境です。

国境はこんな感じです

 

別に悪いことをしている訳でもないのに、ちょっと緊張しましたが、検問もパスポートチェックもなくスルーでした。

 

 

スーパーはさすがに大きい建物でした。

スーパーの駐車場入り口

スーパーの名前は『ベネットBennet』です。

 

コストコで買い物をする時のような大きなカートを押してそのままエスカレーターを上がります。 

 

重いカートがずり下がるのではないかと一瞬身構えましたが、どういう仕組みになっているのか、自動的にストッパーが働くようで、エスカレーターに車輪が乗った瞬間に動かなくなりました。

そして上り詰めて、エスカレーターを降りる際には、自動的にストッパーが外れて車輪は再びスムースに動き出しました。

 

家内が『これってどうなっているのかしら、不思議ね。こんなのが空港の荷物用のカートにもあるといいのにね。』と言っていました。 ・・・ 仰る通りですな。

 

売り場の面積は大きく、衣料品から家具・雑貨に至るまで何でも売っていました。

 

 

 

一方、鮮魚コーナーと精肉コーナーは我々がよく行くマノールMANORの方が大きくて品揃えも良いように見受けました。

 

ビールについては、やっぱりMANORの500ml 0.5Fr.の方が断然安かったです。

 

大きなカート一杯に買い物をして、トータルの値段は 61.39€でした。

私のいつもの感覚では、100€いったかな?という感じでしたので、やっぱり相当安かったんだと思います。

 

個別の品目で一番安いと感じたのは、ムール貝でした。

我々がいつも行くルガノのマノールMANORでは1kg=12Fr.(1,700円!)ですが、ここでは、1.6㎏のネット入りのムール貝が6.06€(850円)でしたから、1/3の安さです。

 

このムール貝を翌朝ワイン蒸にして食べてみましたが、磯の香りがしてとても旨かったです。 普段は1㎏を食べているのですが、今回は1.6㎏でしたので、食べても食べても無くならず、お腹一杯になりました。 (いつものことなので写真はありません。)

 

 

牛のスペアリブもあばらの骨6本分購入しました。 858g=8.14€でした。  

100gあたり0.95€(135円)ですから、MANORより安く、日本に比べれば相当安いです。

オーブンで焼いて食べてみましたが、香ばしい牛脂の香りが堪らなく旨かったです。

 

 

 

玉ねぎ、ジャガイモ、ニンジンなど重くて買って帰るのが大変な野菜類も、今回は車なので沢山買い込みました。 価格はかなり安かったように感じました。

 

 

 

我々が購入した肉類は、軽く3㎏をオーバーしていましたので、オジサンが自分用に肉を買っていて、もし国境で検閲があったらアウトのところでした。

しかし、国境警備員は仲間との会話に夢中で、手招きで「行け、行け」と合図しているだけでしたのでセーフでした。

 

 

 

今回の買い出しには失敗もありました。

 

【失敗その1】

アパートに帰って、レシートを元に、品目を翻訳しながらお会計を付けていると、変な項目が目にとまりました。

≪CROSTE FORMAGGIO P.≫ と書いてあり、翻訳すると 「チーズの皮・かさぶた」と出てきます。

『あれ?! ヒョッとして・・・』 と慌ててチーズのパッケージを開けて調べてみると、『やっぱり!』 これはチーズを作る工程で表面が固くなった皮の部分を厚くそぎ落としたものをパッケージにして売っていたのでした。 こんなもの売るなよー!

 

パッケージでは、内側の旨そうな面を上にして入れてありましたので、一見、パルミジャーノ・レッジャーノのようなチーズの切れ端が入っているように見えたのです。 詐欺じゃん!

『どおりで安いと思ったわ!』

 

種類によってはチーズの皮が食べられることは知っていましたので、『売っているくらいだから食べられるんじゃないかな?』と思って、包丁で切ろうとしましたが、硬くて簡単には切れません。

端っこを齧ってみましたが、硬くて歯が立ちません。

『じゃ、焼いてみようか…』と炙ってみると、何だかゴム臭い匂いがして食べられそうもありません。『スープにしたらどうだろう…』と煮てみましたが、柔らかくならないどころか、やっぱりゴム臭くて食えたもんじゃありません。

 

そこで、≪マグロの中落ち≫の要領で、内側の柔らかい部分をスプーンで削り取ってみたところ、パルメザンチーズのようになって美味しく食べられることが判りました。

 

それにしても、柔らかい部分は半分程度で、残りの半分はカチカチで食べられない部分でした。 上の写真のパックが1.83€(260円)でしたから、結局あまり安かったとは言えない代物でした。 失敗です。

 

 

【失敗その2】

その日の晩飯に、買ってきた牛肉をソテーしてみました。

 

ところが硬くて筋っぽくて、いつまでもチューインガムのように口に残ります。

384gで4.22€(約600円) 100g=160円位の肉でしたので、これも安物買いの何とやら…。 

失敗でした。  (煮込んで別の料理にリメイクして何とか食べきることが出来ました。)

 

 

【失敗その3】

ステーキの付け合わせに、買ってきた‟さやいんげん”を茹でてから、ソテーしてみました。

しかしこれも繊維が固く口に残り、美味しくありません。 失敗でした。

(相当長い時間茹でてから、塩胡椒でソテーすると、何とか食べられるようになりました。)

 

 

【失敗その4】

ローストビーフ用にタコ糸で縛ってローズマリーを刺してある牛肉の塊を買ってきたので、調理してみました。

ニンニクを卸して擦りこみ、プロバンスのハーブと塩・胡椒を振り、暫らく寝かせてから、表面をフライパンでコンガリ焼いた後、低温(75℃)のオーブンで1時間程度ゆっくりと火を通してみました。

切り口の色はまずまずだったのですが、どうも切り口の感じがローストビーフっぽくありません。 食べてみると、肉の部位がローストビーフにするには適していなかったらしく、硬い部分もあったりして、いつものような『旨いっ!』と声が出るような出来栄えにはなりませんでした。

808g=10.09€ 100g当り180円程度の肉でしたので、ローストビーフにするには肉が安すぎたようです。  あまり良くない部位の肉をタコ糸で巻いてローズマリーを刺してそれらしく見せていたのだと思います。  やられた! 失敗でした。

 

 

 

上記以外の食材は問題なく美味しくいただけましたが、一部の食材が安物買いの何とやらで、残念な結果になりました。

スーパーの「安かろう悪かろう」という品揃えの問題もあるかもしれませんが、値段の安さに目が眩んで品定めをする私の眼力が曇ってしまっていたことを反省すべきだと自戒しています。 

決してRinoオジサンが悪い訳ではありません。