2022.5.30
西へのドライブ一人旅
(伊勢・志摩編)
朝7時にホテルを発って、伊勢神宮の外宮を目指しました。
最初に寄る計画だった松坂を割愛したのには訳があります。
実は、松坂の『和田金』でサーロインステーキの肉を買って福岡のMさんへのお土産にしようと考えていたのですが、事前にWEBサイトから問い合わせしたところ昨日電話があって、「ベストな状態で品物をお渡ししているので、3日以内にお召し上がりいただきたい。」とのことでした。
私がMさんを訪ねるのは4日後の6/3の夕刻となりますし、その間車で持ち運ぶのは無理がありそうなので、和田金に寄る為にわざわざ松坂に行くのは止めにしたのです。
伊勢神宮には沢山の社殿があるのですが、中心となるのは外宮と内宮の二つです。
私は習わしに従って、外宮⇒内宮の順番で参拝しました。
外宮の駐車場に着いたのは9:40と朝早かったせいもあって、駐車場は空いていました。
玉砂利を踏みしめながら長い参道を進んで行くと、漸く社殿が見えてきました。
ここに鎮座ましますのは、豊受大御神(とようけのおおかみ)という神様で、天照大御神(アマテラスノオオミカミ)の食事を司る穀物と食物の女神様だそうです。
他の人がそうするように、私もお賽銭を上げ、二礼二拍手一礼でお参りをしました。
こう言っては失礼ですが、広い境内を延々と歩いた割には、インスタ映えしない神社だなーと思いました。
今日の気温は30度近い暑さ。皆さん「暑い」「暑い」と言いながら歩いておられました。
外宮の参拝を終え、次は内宮へ向かいました。
内宮は、車で10分ほどの距離にあります。
社殿に一番近い市営駐車場は満車で、長い待機車両の列が出来ていました。
私は時間がもったいないので、早々に諦め、少し手前の神宮会館の駐車場に停めました。
聴くところによると、駐車料金はさほど変わらないそうで、皆さんなぜあんなに長い列を作って向こうの駐車場に並んでいるのか理解に苦しみました。
内宮は「宇治橋」と言う橋を渡って境内に入ります。
宇治橋の下を流れる五十鈴川の眺めが素晴らしかったです。
内宮の境内は外宮よりも広く、参道は延々と長いです。
私も汗をかきながら、漸く正宮(皇大神宮)に着きました。
ここから中は撮影禁止です。
ここに祀られているのは天照大神で、三種の神器の一つである八咫鏡(やたのかがみ)がご神体だそうです。
こちらでも皆さんがするようにお賽銭を上げ、お参りをしてしまいました。
しかし、後で知ったのですが、伊勢神宮では「紙幣禁断」という言葉があって、天皇陛下以外のお供えは許されていないそうです。
そういえばお賽銭箱がありませんでした。
お参りをする社殿の正面には、白い敷布が広げられていて、皆さんそこにお賽銭を投げ入れておられたので私もそうしてしまったのですが、それはお金と地面とが接触して神域が穢れるのを防ぐための処置なんだそうです。
中にはのし袋に収めた高そうなお賽銭もチラホラありましたが、ご存知なんでしょうかねー。
私は神様へのお参りは、日頃の感謝を捧げるべきと聞いたことがありましたので、お願い事ではなく、これまで無事に生きて来られたことに感謝を申し上げました。 これは正しかったようです。
お参りを済ませた後、境内の横に伸びる《おはらい町通り》とその先の《おかげ横丁》を通って表通りに出ると、ちょうど神宮会館の駐車場に出ることが出来ました。
少し早いのですが、他に寄る所もないので、志摩観光ホテルを目指すことにしました。
距離は25キロほど、約45分で着いてしまいました。
部屋に入れるまで、ロビーでパソコン操作をして時間をつぶしました。
入室後は直ちに温泉に浸かり、夕食までの時間仮眠をとりました。
水回りがとても綺麗に出来ていました。
18:00になったので、レストラン 「ラ・メール」 に向かいました。
レストランに入ると、沢山の国旗と大きな丸テーブルに食器がセッティングされているのが目に入りました。
聞くと、これは伊勢志摩サミットがこのホテルで行われた際のセッティングをそのまま残しているのだそうです。 近くのディスプレイには当時の様子が映し出されていました。
通された席は奥まったこの部屋でした。
私の席は、左から二つ目のテーブルでした。
窓からの眺めはこんなでした。
いよいよお食事が運ばれてきました。
時間が無いので食レポはまた後日。取り敢えず写真だけ一挙掲載します。
料理の味は、『メッチャ美味しい!』の一言でした。
記憶によると、確かナンチャラ豚のハムと何かの貝とそれから海草みたいなのと・・・あとは忘れたぁ。
ウニをホウレン草で巻いて、この器ごとオーブンで焼いたそうです。濃厚なウニの味と香りが絶品!
バターも塩気が効いて美味しいので「エシレバターですか?」と聞いたら「北海道のバターです」だって。
思ったより大きな鮑が出てきて、思わず心の中で「おぉー!」と叫んでしまいました。
鮑の適度な歯ごたえと焦しバターの香りがマッチして、筆舌に尽くしがたい美味しさでした。
このスープを作るためにいったい何匹の伊勢海老を使ったのかと思うほど、濃厚にして香り豊かなスープでした。伊勢海老の味噌と身と殻をジックリ炒めて、煮込んで、漉し取った調理の過程が目に浮かぶ逸品でした。
カップの縁に残ったスープもパンで綺麗に拭き取るようにしていただきました。
車エビ・鮑・キャビアが入っていました。コンソメベースのジュレでしたが、お味はとても上品でした。
半分ではなく、豪快に一匹を二つに割った伊勢海老の上に、ミソと生クリームのソースをかけ、チーズを振って、このお皿ごとオーブンで焼いたそうです。フィンガーボールも出されたので、フォークとナイフと専用のスティックを駆使して、余すところなくいただきました。
この伊勢海老と鮑が、今回のお料理の双璧で、納得の美味しさでした。
ソースは赤ワインベースのペリグーソースです。お肉は、ナイフがスッと入る柔らかさでした。お味は、私が荻窪の東海屋というお肉屋さんで買ってくる牛肉を、私がニンニクで焼き上げたのステーキの方が、香りが高くてガツンと美味しいように感じました。
ピスタチオのクレームブリュレ 苺のマリキーズと共に ピスタチオのブリュレ最高!イチゴのアイスクリームや添えられたブルーベリーやイチゴやクッキーも、それぞれに味がしっかりしていて美味しゅうございました。
どのお料理も、さすが志摩観光ホテル! 納得のお味でした。
ウエイトレスやウエイターのキビキビした動きと、目の行き届いたタイミング良いサービスは、今まで入ったレストランの中でもピカ一でした。 お見事!というほかありません。
こういうお料理を、しっかり咬んで食べられる歯と、しっかり味わえる舌と、消化できる丈夫な胃袋や消化器官があることに感謝です。また別の言い方をすれば、そういう機能が備わっているうちに、しっかりと楽しんでおく必要があるとも思いました。
これで長年の夢と宿題を一つ果たしましたが、考えてみると、我家で毎日食べている食事も、次元とレベルこそ違いますが、美味しさという点では引けを取らないと思います。
毎日美味しいご飯を作ってくれる家内に感謝です。